以前、人の話を聴くだけで、その人のやる気を引き出すことができると言う話をしました。
なぜ、そんなことができるのでしょうか?
人に話すと言うアウトプットは実は自分に対してのインプットになっているからです。
ちょっと、ここで、生物の細胞の話をします。
生物の細胞もお互いにコミュニケーションをとっていることをご存知でしょうか?
例えば、血小板。
この細胞は出血をしたときに、集まってきてその出血個所を塞ぐ働きをします。
最初に出血個所を見つけた血小板は素早くその箇所にへばり付き、と当時に
他の血小板に出血したことをある化学物質を出して知らせます。
この行為が人の会話に似ていて、
「出血個所を発見。皆、集まって来て。」と言っているようなものです。
この情報は他の血小板へのメッセージを流すと同時に
自分にも届き、
だから、もっと、皆を集めらるようにまん丸だった形を変えごつごつとして形に変化し
より、お互いがへばり付きやすいようになっていきます。
このやり取りがコーチングに似ています。
最初に出血個所を見つけた血小板にコーチが質問をします。
コーチ「血小板さん。あなたが今一番したいことは何ですか?」
血小板「はい。出血個所を見つけたので、早く仲間に知らいたいです。」
コーチ「そうですか。まず何をしますか?」
血小板「はい。先ずは自分がその箇所に留まります。次に皆に集まるように声掛けをします。おーい。皆!出血個所を発見した。早く集まってくれ。」
コーチ「素早い行動です。皆が直ぐに集まりそうですね。他に感じることは何かありますか?」
血小板「はい。今こうして呼び掛けて気が付きました。皆が集まりやすいように私が手をいっぱい出して気が付きやすいようにします。」
(形をまん丸い形からごつごつした形に変化していく)
コーチ「なるほど、そうすると、呼び掛けた仲間が、集まりやすくなりますね。」
血小板「あ!皆が集まってきた。これで、大きな出血になる前に塞ぐことができそうです。」
如何でしょうか?
血小板は仲間に「出血したから早く集まってくれ」と呼び掛けた言葉を自分の再確認することで、更にすべき自分の仕事に気が付いたわけです。
自分で出した情報を自分で受診することを「オートクライン」と言います。
コーチングで傾聴、すなわちクライアントの話を聴くことは
このオートクラインが起こることを狙っています。
だから、人の話を聴くだけでその人が本来の自分の仕事に気づき、やる気を引き起こさせるのです。
人は会話をしている時、一見、その人に話しているように見えますが、
実は自分に対しても話をし、聴いているのです。
生物は自分の内側の情報を一度出すことで初めて、その情報を客観的に認識します。
だから、人は話をすることで、初めて、自分が何をしたいのかを気づく生き物なのです。
これは一人ではできません。
つまり、独り言を言って、それを聴いてもオートクラインは起きません。
やはり、誰かに伝えたい。伝えたら、自分が何をすべきか考えられるのです。
このサポートをコーチがします。
単なる情報整理だけであれば、一人でもできますが、
新たなアイデアややる気を引き出すにはこうした双方向の
コミュニーションが欠かせません。
「聴く」という行為はそれだけで
「相手が自分で自分の頭の中を整理し、アイデアややる気を引き出すサポートする」
ことになります。
あなたも、聞き上手になって、クライアント(部下)のやる気をどんどん「オートクライン」
起こしてあげてください。