子どもの遊びは人間本来の姿

 新型コロナの感染拡大で、突然の休校。再開しても再び休校などで、これまでも言われていた子どものネット機器などの長時間使用が、深刻化している声が多く聞こえます。
 保護者世代が既にゲーム世代やスマホ駆使世代で、遊びがゲーム機やスマホを使うことから離れて考えられない保護者も多いと感じます。

そして子どもたちも、同様に遊び友達がゲーム機・スマホなどになっています。

それは今に始まったことではありません。我が息子(23歳)が小学校時代、友達と家の中でゲームしてずっと遊んでいるとき、「外で遊べ!」と追い出しました。私は、外でする遊び(野球やサッカーなど)を想像していましたが、外をのぞくと木陰でたむろしてゲームをしていました。

 

 子どもの発達には「遊び」は欠かせないことです。子どもは「遊びの天才」と言われます。おもちゃが無くても、石ころや木の小枝があれば、一人でも物語を作り、自分の世界で遊ぶことができ、もちろん友達と一緒に遊ぶことができます。

遊ぶことによって、頭を使い、試行する力、記憶する力、コミュニケーション能力をなど多くの力を発達させます。さらに、頭だけでなく手指を使い、身体全体を使い、身体能力も発達させます。それは、人間本来の姿なのです。

 でも、小学校に入る前頃から、保護者は、子どもの学習能力アップを考え始め、学習能力アップのためには「遊び」を制限したり、邪魔と考えたりします。

特にこのコロナ禍、様々なことが制限される中、いろいろな「遊び」にチャレンジすることで、子どもたちを人間本来の姿に少しでも取り戻してもらえればと提案するものです。

 

因みに100チャレンジ遊びの対象年齢は、小学生を想定しています。
目標到達目安は、100チャレンジ遊びを通じて、日頃から遊びがゲーム機やスマホ等に偏らなくなることです。


 

100チャレンジ「遊び」の取り組み方法
 

 「遊び」を各マスに書き出します。

100の「遊び」を書き出すことを目指します。

○ポイントは、
①思いつくまま書き込むことです。
②行き詰ったら、周りの人に聞き出すことを始めましょう。保護者やその他の家族、祖父母、叔父叔母、近所の大人など広げてもいいでしょう。もちろん、インターネットで検索もいいでしょうが、出来るだけ周りの人に聞き出すように勧めましょう。
③自分で新しい遊びを考えだすのも良いでしょう。
④必ず100書き出す必要はありません。遊びが始まり、次々と加えてもかまいません。
 

 書き出しができたら、出来る遊びにチャレンジしましょう。

○ポイントは、
①1日1つ以上チャレンジする。
②遊びができたら🌸マルなどつけてあげてください。
③気に入った遊びから始めてください。遊ぶ順番などは指図しないようにしましょう。
④書いてあるだけチャレンジするのが理想ですが、お気に入りの遊びができて繰り返し遊ぶようであれば、それはそれで認めましょう。

 

Q&A

Q1「遊び」はどんなものですか?

A1子どもが「楽しい」と思って過ごすことができることです。
詳しく言うと、食事・睡眠・呼吸・排泄など生きてゆくために必要な活動以外で、勉強など目的や目標をもって行うこと以外です。

  よって、子ども自身が楽しいと認めるのであれば「読書」や「研究」なども含みます。決して他の人からの強制にならないようにしてください。

  例えば、「クイズ」遊び、「自動車調べ」遊び、「雲の形」遊びなど。

 

Q2スマホやゲーム機で遊ぶこと等はダメですか?

A2「ダメ」とは言えません。それらも入っても良いでしょう。
但し、スマホやゲーム機などに偏るようでしたら、それ以外の遊びも考えて遊ぶことをやさしく促してください。
 

Q3旅行などお金などがかかることも大丈夫ですか?

A3旅行等も書き出すことはOKです。
実現には、小学生一人旅はなかなか難しいでしょうが、家族が協力して実現までこじつけてみてください。
例えば、旅行計画を子どもに考えさせる。宿や交通機関の予約などを保護者の立ち合いの元するのも良いでしょう。
あくまでも、子ども自身がやりたいとの意志が強いことがポイントです。

AI・ICT時代の子育て講師 笹川進吾
acs.sasagawa@gmail.com

090-2803-7185(10-17時)