新型コロナウィルスの感染は第2波と言われる状況です。

短い夏休みを終えつつあるお子様を抱えた皆様に
4月中旬頃にTSS(テレビ新広島)から取材依頼をうけ書き留めた内容を載せます。


この危機は子どもにとっても大変な状況です。
学校に行けない、友達と思いっきり遊べないなど当たり前にやっていた「わくわくドキドキ」の無い日常は退屈だと思います。
学校のように時間割がないと大人より1日が長く感じるようです。

勉強以外に家事(食事作り、配膳、洗濯物干し・取り込み・たたみ、などなど)や買い物などお手伝いを割り振るのも手かもしれません。

その内容を決めるとき、親が押し付けるのではなく子どもの話を聴き続けながら話し合って子どもが納得できるようにすすめることでしょうね。
ゲームをやめさせることに注力するより、時間を他な「わくわくドキドキ」するようなものに振り向けることに注力した方が良いかと思います。

親が注力したい「睡眠」「傾聴」「承認」

 

では、普段の生活で大事にして欲しいことがあります。

それは、「睡眠」「傾聴」「承認」です。

 

次の「AI・IT時代の子育て『イキイキとした“こども”が育つ三つのキーワード』チラシ」参照

 

しっかり「睡眠」をとらせよう

 

人は、眠らないでいることは出来ません。
睡眠を中心とした食事、運動などの生活リズムが大切です。

必要な睡眠時間や睡眠の質が不足すると脳が疲れ、脳の中の学習に関係する「海馬」が育たなくなり、ケガや事故に人間関係トラブルも起こるようになります。

睡眠は、
脳の疲れを取り、
勉強や運動ができることや身体を発達させ、
気分を落ち着かせるなど働きがあり
とても大切です。


※添付の「大切な子どもの睡眠時間」参照


※食事や運動を含めた生活リズムについては【TSSわんぱく大作戦子育てアドバイス】
2015.9.16『乱れてしまった生活リズム・家庭学習の習慣を見直そう』 
2018.4.12『規則正しい生活リズムを作るために ~成長期の小学生、心掛けたい心と体の健康』
 

 

そのため、ゲーム機やスマホ等電子機器の使用を終える時間を広島市が展開している「10オフ運動」にあるように10時には使用をやめる必要があります。これは中学生を基準としていますので、小学生低学年では、9時に寝るように。小学高学年では10時に寝るように生活リズムを作る必要があります。この寝る時間は、翌朝学校に行くためには7時までには起きる必要があるためです。
そして、質の良い睡眠をするためには、寝る1時間前には電子機器の使用をやめることがおすすめです。

 

しっかり子どもの話を聴こう

 

続いて、傾聴です。
親が子どもの話を聴き続けることです。

最近の電子機器とのつきあい方の講座では、保護者に向けてルール作りなどの中でこのことを主に強調しています。

使い方のルールづくりの場合でも、親が一方的に決めるのではなく、子どもの話をじっくり聴き、子どもが納得するルールづくりをすることが、守れるルールづくりのポイントです。
そして、それは思春期を迎える子どもとの「親子関係づくり」になると申し上げています。

 

「そだねー」や「ハイタッチ」で承認しよう

講座等では、実際に親子での会話を体験する演習を取り入れています。

その会話をする際保護者に求めるのは「承認」しながら聴くことです。
例えば子どもが「スマホ買って」と言われたとき、すぐ「ダメ」と言ってはダメです。
「スマホ買ってほしいのよね」と承認の言葉を返し、「どんなことで買ってほしいのか?どんなことに使うのか」などを聞き出して、
それ対する保護者の考えを伝え、子どもと話し合うよう伝えています。
 

「承認」は、会話だけではありません。
生活の中で「挨拶」とかをしっかりするとともに、態度で受け止めるために、「ハイタッチ」を進めています。
とても効果があります。
※添付「夢をかなえるハイタッチ=夢タッチ10魔法」参照

 

非常時は最小限!

 

このような日頃の生活で大切なことを踏まえて、このコロナ禍の災害時(非常時)にどうしたらよいかというと、
最小限のことをするということです。

保護者などの大人も大変な時期です。
 

まずは、保護者自身が心身ともに健康を維持しなくてはなりません。

大人のリフレッシュ時間なども取り入れましょう。

余り子どもだけに注力を注ぐより、まずは自分のことを優先し、子どもにも解るように大まかなスケジュールを書き出しましょう。
もちろん、子どもに関わることを入れてやりましょう。
 

そして、子どものスケジュールを話し合って決め、書き出しましょう。

当然、決めるときには「睡眠」「傾聴」「承認」を押さえてください。

 

スケジュールを決めるときに陥りやすいのは、学校の時間割のように細かくすること。

おおざっぱで構わないこと。特に勉強時間は、日頃の家庭学習時間(良く使われているのが学年✕10分)。
あとは、やりたいこと等をやれるようにする。
スケジュールのときに、時間帯の名称を「○○作戦」「○○したい放題」など楽しく取り組み易い名前をネーミングすることがコツです。
低学年は、絵やイラストを使って目で見てわかるようにしましょう。時間についても時計で表示するのも良いでしょう。

 

「わくわくドキドキ」の楽しい時間づくり

 

楽しい時間はどんなものでしょう。「わくわくドキドキ」することができる時間です。

やはり、友達と一緒に遊ぶ、料理に挑戦する、工作をするなど子どもがやりたいことを思いっきりできるようにしましょう。

友だちと会って遊ぶには、なかなかしにくいですので、ネットのビデオ通話などを使って遊ぶのも効果的です。

 

さあ、スケジュールが決まって、やってみて振り返りは片目をつぶって反省し、集中していたところ、出来た作品など、工夫したことをしっかり聴いて褒めましょう!
【TSSわんぱく大作戦子育てアドバイス】

※2019.8.14『うちの子、約束を守ってくれません』

家族で「心身ともに健康で過ごす」こと

 

普段からしっかり親が聴いてやる環境で生活リズムなどできている子どもや祖父母などが身近にいてやり取りがある子どもは、落ち着いて物事に取り組めているように感じます。

 

このような非常時に
①適切に対処できている
②混乱している
③不安におののいている
に大きく分かれると思います。

 

状況を把握し、それに対応できるのは、日頃から親子での会話(主に子どもの話を聴く)ができていれば①ができるのではないでしょうか?

 

まずは、この緊急事態時に的確な情報の把握、
そして子どもの話をしっかり聴き、
家族で心身とも健康に過ごし、
感染終息の日を迎えることを目指して進まれることを願う次第です。

 

2020.4.21     笹川進吾

 

以上が書き留めた内容です。
※一部語句を修正し、見出しを入れています。

 

Withコロナと言える現状に対する家庭のヒントををまた書き留めたいと思います。

笹川進吾
acs.sasagawa@gmail.com