ふと思い出すのはあの風っ吹きの日の光景です。



夕食の席で頬杖をつきながら憤慨していた私と、ごうごうとなってろくに聞こえない外の声。



誰も悪くなかったのです。私の純粋も、忠実さも、私以外のところの決まりも真面目さも熱意も。
そこには誠意さえありました。


ただ、事態が悪化したのは、私の原因です。


従順さが度を越えて傲慢さに変わり、勝手に終わらせてしまったのです。



弁解は言い訳でしょうか。いいえ、説明でした。



大きく身を揺らす木々も、ぐちゃぐちゃに乱れた紙も、母親にだけ告げて家を出た自分の勝手さも、全部ごうごうと荒れ狂う風の中で私がうやむやにしたのです。


私以外の人間にはそれはうやむやには残りませんでした。私のわがままが記憶として残りました。







私は毎日後悔します。



言葉の弾みの汚さも、甘えも、自分が醜いものに思えます。

でも、リセットできないまま、私は眠ります。


息苦しさと、胃から上がってくるだるさをごまかして、私は眠ります。