【今日の指導:教育】丁寧な指導の結果 | AcroquestのAcroなブログ

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丁寧な指導が必ずしも最上ではない。

先日、あるミーティングの中で、新人Sと先輩社員Y
との間の議論がなかなか収束せず、時間がかかる
という出来事があった。

同じ週の別の日に、今度は懇親会でSとYは
同じテーブルになり、別の話題で同じような
状態になった。

このことから、SはYに対して、「話しづらい」と
感じはじめ、このことを別の社員に相談した。

SはYから、いつも話をさえぎられる、と
感じてしまったのである。

ちょっとしたことに見えるかもしれないが、
オープンな話し合いで物事を決めるAcroquestに
おいては、このような状況は放置できない。

早速、SとYとの話し合いが持たれた。
Sが相談した別の先輩社員もこれに同席した。

お互いに思うことを率直に話し合ったのだが、
議論がいつも混乱するのは、新人Sの話し方に
問題があることがわかった。

Sは話したいという気持ちが先走るあまり、
文章の主語がなかったり、以前に言ったことと
後に言ったこととの間に矛盾が生じたりして、
なかなか他人にわかってもらえないような話し方に
なってしまっていたのである。

しかし、実は、Sが先輩Yに話しづらさを感じたのは、
Yの側に問題があったのである。

YはSの話を聞く際に、矛盾した点や、わかりづらい
点を、一つ一つ丁寧に指摘し、軌道修正していたのである。

これは何もYがSに意地悪をしたかったわけではない。

YはSの話をきちんと理解しようと努め、さらには、
新人のSが後々わかりやすい話し方ができるように、
というつもりだったのである。

Yにしてみれば、丁寧な指導のつもりである。
ところが、それを受けるSにしてみれば、自分の話に
次々と指摘が飛んでくることになる。

そのため、Sの主観では、自分の話がYにさえぎられる、
話しづらい、となったのである。

丁寧に指導すればよい、というものではないという、
典型的な事例だ。

YはSの話に混乱があると思えば、
おかしなところをいちいち突くのではなく、
「Sさんは少し混乱しているようだから、いったん整理してみて」
と、Sの話を止め、その間に別の話題に移ればよかった
のである。

新人といえど、普通の大人である。
問題点の細部をいちいち指摘するのではなく、
自分で考えさせることも必要である。

以上



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