ジョブズの黒いタートルネック | 介護のとしごろ

ジョブズの黒いタートルネック

ひすいこたろう氏の心に響く言葉より…

 

 

あなたはなんのために働いているのでしょうか?

 

お金のためでしょうか、生活のためでしょうか。

 

アップル(apple)の創業者、スティーブ・ジョブズ。

 

彼は、お金のために仕事をしていたのではありません。

 

 

だから、一度離れていたアップルに復帰を果たしたとき、彼が会社に要求した年俸は、1ドルでした。

 

年間、約100円の給料です。

 

毎月1円玉8枚、約8円のお給料です(笑)。

 

では、ジョブズはなんのために働いていたのか?

 

それは、「世界に衝撃を与えるため」です。

 

 

最初の「マッキントッシュ」というパソコンが完成したとき、ジョブズはペンを取り出し、チームメンバーにサインを書くよう求めました。

 

46名のそのサインは、すべてのマッキントッシュの内側に彫り込まれました。

 

ジョブズの思いはこうです。

 

「アーティストは作品に署名を入れるんだ」

 

 

「中を見る者などいないから意味がない」と、ジョブズに反論したエンジニアもいましたが、ジョブズの答えはこうでした。

 

「できるかぎり美しくあってほしい。箱の中に入っていても、だ」

 

 

世界に衝撃を与えることが生きる目的だったジョブズは、こうも言っています。

 

「私はアップルの経営をうまくやるために仕事をしているわけではない。最高のコンピューターをつくるために仕事をしているのだ」

 

最高のコンピューターをつくることこそ、ジョブズの人生の「最優先事項」でした。

 

そのために、ジョブズは、毎日、黒いタートルネックを着ていたんです。

 

 

毎日、黒いタートルネックに、リーバイスのジーンズ、ニューバランスのスニーカー。

 

もう、毎日その格好です。

 

なぜなら、彼の生きる目的は、「世界に衝撃を与えること」だから。

 

そのために、ジョブズは、人生から、「服装を考える時間」を削除したのです。

 

そんな時間があるなら、世界に衝撃を与えることに回す、というわけです。

 

 

ジョブズには、決めなければならない大切なことが山ほどありました。

 

その時間を生み出すために、自分にとってそれほど重要ではないものを省いていったのです。

 

自分にとって、何が一番大切なのかが見えていれば、何がなくてもいいのかはすぐにわかります。

 

ジョブズは言います。

 

「何をやっているか、ということだけでなく、何をやらないか、ということにも、僕は誇りを持っている」

 

「何をしないかを決めるのは、何をするのか決めるのと同じくらい大事だ」と。

 

 

『なぜジョブズは、黒いタートルネックしか着なかったのか?』FACTORY A-WORKS

 

 

 

 

ひすいこたろう氏はこう語ります(本書より)。

 

「ルールとは美学。

 

何が自分にとっての真の幸せで、何を一番大切にしたいのかが明確になったときに生まれる自分だけの美学。

 

一番大事なものを一番大事にするためのルールなんです。

 

一番大事なものを一番大事にする。

 

それを「幸せ」と言います。

 

一番大事にしたいものを一番大事にできたら、人生から『後悔』という文字は消え去ります。

 

人は1日に6万回もアレコレぼんやりと考え事をしているそう。

 

しかもその9割は昨日と同じことだそうです。

 

凡人と天才の違いは、実はここにあるのです。

 

天才は、自分がどう生きたいのか、何を最優先事項(トップ・プライオリティ)として生きたいのかが明確に決まっているのです。

 

だから、いつも、そこに意識の焦点を合わせることができる」

 

 

『戦略とは何をやらないかを決めることである』

 

ハーバード大学のマイケル・ポーター教授の言葉だ。

 

 

「雨垂(あまだ)れ石を穿(うが)つ」という言葉がある。

 

軒先からポツポツとしたたる雨粒でも、同じところに落ちれば、長い間には、石に穴をあけることができる、ということ。

 

まさに、コツコツと、一点集中だ。

 

 

何か一つ、事を成そうとするとき、「何をやらないのか」「何を捨てるのか」はとても大事なこと。

 

何かを成し遂げるため…

 

自分なりの美学を持ちたい。

 

 

 

「人の心に灯をともす」より

 

 

…と書かれていました。