JALAN JALAN

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アジアンカフェレストランJALAN JALAN
店主のブログです★

 

きりのいい所から読むにはこちらから

・旅の準備

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・東南アジア一周の旅のはじめ

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プノンペンに一片の悔いも無くなった私は

篤とも相談して翌日ベトナムへ向かうことに決めた。

 

ゲストハウスの中庭には

いつも通りやることの無い滞在者が集まっていた。

 

数日とはいえ

一緒に食事に行ったり

お世話になったみんなに

明日移動することを告げると

「オレも移動しようかなー」

「じゃオレも。」

と、芋づる式に人数が膨らみ

最終的に7人で移動することになった。

みんな移動するきっかけを

待っていたのかもしれない。

 

一緒に移動することになったのは

私と篤。

昨日一緒に散歩したズッカ。

ドレッド頭に長身で見た目はいかついが

話すと超腰の低いレゲエさん。

OLだったが仕事を辞めて

1人で東南アジアに旅に来ていた

いかにも訳ありそうなアキちゃん。

そしてイケメン田村君とその友人。

計7名。

 

狙って大人数になった

カンボジア入国の時と違って

予定外の大人数ではあったけども

まだまだ人数が多い方が

安心感があるのでありがたかった。

 

 

翌日、早朝のバスに乗り

私たちはベトナムへ向けて出発した。

 

プノンペンの市街地から離れると

次第に何もない野原が道路の周りに広がり

舗装されていた道が徐々に荒れ始めた。

 

 

 

 

 

 

タイ側の国境~シェムリアップ間ほど酷くはないが

道には穴ぼこが目立ち

バスは頻繁に飛び跳ねるように揺れ出した。

そのためバスはスピードを抑えざるを得ず

国境に着くころには昼を大きく過ぎていた。

 

バスを降りると

タイとの国境の時と同じように

アンコールワットを模したゲートが見えた。

 

2度目の国境越えなので

さすがに手順はちょっと分かってきた。

 

ゲートのそばにある小屋が

イミグレーションオフィスで

カンボジアの出国手続きをして

パスポートにスタンプをもらう。

 

ゲートをくぐりしばらく歩くと

ベトナム側にもゲートが見えてきた。

こちらのゲートも

塔のようなものが装飾されているが

元ネタが何かは分からない。

 

道路に白いラインが見えてくる。

 

こっちはカンボジア、

向こうはベトナムという

日本では経験できない隣国の距離感。

 

ライン手前で立ち止まり

心の中でカンボジアにお別れを告げ

せーのでラインをまたぐ。

 

この国境のライン自体は

超える時は感慨深いが

超えてしまえばこれといって特に何もない。

 

ベトナム側の謎のゲートの脇にある

イミグレーションオフィスで

入国手続きをしてパスポートにスタンプをもらう。

 

 

 

 

 

 

 

手続きを終えてゲートをくぐる。

3か国目、ベトナム入国!

 

国境のラインは何もないが

イミグレーションのゲートを超えると

雰囲気が全然違うように感じる。

 

どこがどう違うかはうまく説明できないが

活気があるように感じた。

 

あと分かりやすく

道路のアスファルトがカンボジアと全然違って

しっかり舗装されていた。

 

ベトナム側で用意されていたバスも

カンボジアで乗ってきたマイクロバスの

倍はありそうな立派なバスだった。

 

中に乗り込み

一番後ろに陣取る。

シートのクッションもしっかりしていて

これまでの移動では考えられないほど

快適な移動になりそうだった。

 

サイズが大きくなった分

カンボジア側からの乗客以外にも

新たに乗客を増やしてから

走り出したバスは

カンボジア側での遅れを取り戻すように

快調に飛ばしていった。

 

 

一番後ろの

通路の突き当りに座った私は

一直線にバスの前方がよく見えた。

 

道路のコンディションは

圧倒的にカンボジアよりも良いが

周囲の景色はカンボジアと同様に

見渡す限り野原といった感じだった。

 

何もない野原の真ん中を

一直線に道は通っていた。

 

果てしなく続く一直線の道には

交差点や信号など一切なく

バスは快調に飛ばし続けた。

 

すると前方にのんびり走る車が見えてきて

見る見るうちにバスは真後ろまで迫り

スピードを緩めることなく

迷わず対向車線に飛び出し

逆走しながら抜き去っていった。

 

なかなか大胆な運手をするなと思っていると

また前方に次の車が見えてきた。

ただ今回は前方に対向車が来ているのも見える。

 

バスはあっという間に前の車の真後ろまで詰めると

ためらわず対向車線に飛び出し逆走した。

 

見晴らしのいい直線なんで

対向車はまだ少し先なのは見えるが

それでも向かい合って走っているので

かなりのペースで近付いているのもよく分かる。

 

全身に緊張が走る。

バスは数秒で前の車を抜き去り

無事元の車線に戻った。

ホッと息を吐く。

 

見えていた対向車は

あっという間にすれ違って行った。

すれ違いざまに振り返り目で追ってみたが

一直線の道路だけに対向車側も

なかなかのスピードで走っているように感じる。

 

うっかり衝突でもしたら…

想像してゾッとした。

 

今回の移動は違った意味でヤバイな。

 

すぐさま前方には次の車が見えた。

今度は前の車もそれなりのスピードで走っているようで

なかなか距離は縮まらない。

 

道路の先には対向車も見えてきた。

 

さすがに今回はやり過ごしてくれよ

そう心の中で祈りながら

固唾をのみ前方を見つめる。

 

バスの運転手は

こちらの心配などお構いなしに

アクセルをさらに踏み込んだようで

加速する手ごたえを感じた。

 

前の車に徐々に迫ってはいるが

なかなか追い付かない。

 

じわじわ距離を詰め背後まで追い付いた。

対向車はすでに結構な近さに見える。

それでも運転手はまたも

迷わず対向車線へはみ出した!

 

さらに加速し抜きにかかるが

前にいた車もペースを落として譲ることも無く

むしろ抜かれまいと頑張っているようにすら感じる。

互いに譲らず並走する2台!

徐々にバスが前に出てはいるが

その間にも対向車はみるみる近づいてくる!

 

ヤバイヤバイ!

もう頭の中には『ヤバイ』しか出てこない。

他の乗客はこの状況に気付いていないようだ。

 

どうにかギリギリ前に出たバスが

元の車線に戻ると

数秒違いで対向車が行き過ぎていった。

 

今のはかなりヤバかったんじゃないか?

たまらず隣に座っていた篤に状況を説明した。

バスはすぐさま次の車を抜きにかかった。

 

状況を見守る私と篤。

騒ぐ二人に気付いた周囲の乗客も

何事かと様子を見ている。

 

そんな中またバスは対向車とギリギリすれ違う。

周囲からため息のような声が漏れ聞こえた。

 

その後もバスは追い越しを続け

その度客席から軽い悲鳴とため息が起こり

その反応にまた他の乗客が気付いて

数回のうちに乗客全員が

バスの動向を見守るようになっていた。

 

運転手もその気配を察したうえで

逆に気分が乗ったらしく

どんどん追い越し続けた。

 

結局日が暮れて見通しが悪くなるまで

バスは延々際どい追い越しを続けた。

 

きっと毎回こんな運転をしていて

運転手には絶妙なタイミングの見極めがあるんだろう。

 

ずっとジェットコースターに乗っているような気分で

ある意味スリルがあって楽しくはあったけども

全く気は休まらなかった。

 

入国早々だが私は思った。

ベトナム怖えぇ。