いま、人事で起きていることと就活生へのメッセージ | 海を愛する組織開発・人事・教育・総務コンサルタントのブログ

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18日(金)、枝野官房長官は大手企業を中心に、東日本大震災に配慮し
新卒採用選考開始を延期する動きが出ていることについて歓迎すると表明しました。


今、大手企業の人事では、社員やその家族の安否確認や被災地の支社や工場などの復旧支援など震災に直結する対応をしながら、同時にこの春に予定されている諸々の人事関連について検討しています。
(ここでいう大手企業とは、被災地にも支社や工場を有する首都圏に本社がある企業と捉えて下さい。)


入社式をどうするか、新入社員研修をどうするか。

また、4月から大きく組織人事を改定する企業が多いわけですが、
役員はじめ社員の転勤をどのタイミングにするかなど大きな課題です。


人事異動は全国での玉突き異動がありますので、被災地の人が4月1日付人事に合わせて他府県に異動・転勤はできるのか、また被災地への異動・転勤はできるのか。

なかなかテレビでは報道されませんが、北関東でもライフラインの復旧が遅れているエリアがあるように今回の震災が広範囲に及ぶため「異動」に関わる悩みは大きいと思います。


そして、大手企業にとっては広報的要素も加わる「採用」活動
これについても時期や規模について各社とも検討をしています。


各社の人事担当者は山積するこのような未経験の課題に対して、他社の人事担当者とも情報交換をしながら、自社の特徴に合わせて上層部と協議しているといったところです。



私はここ数年、縁があって文系大学生の就活をサポートしています。

文系の就職活動では、(勿論、細かなテクニックもあり、それは料理の最後の味付けのように教えてあげるのですが)基本はしっかりと正しい方向で「自己の核(軸)」を発見する作業をすることに尽きます。

そこをしっかりできた学生は、厳しい時代でも就職できます。

リーマンショックの影響が出始めた一昨年は、M大学の男子学生。
子供の頃からの友人の依頼で就活のサポートをすることになった彼は、サッカーばかりやってきたという好青年でした。
大手メーカーの内定を断り、最終的にはMUFJに就職。

さらに厳しい就活を迎えた昨年はH大学の女子学生。
おっとりしたタイプでしたが、当初から第一希望であったNTTデータに就職。

今年はR大学の女子学生。
とても芯の強い頑張り屋さんで、現在活動中です。


◆企業の動き(採用)
通常、大手企業の採用では、エントリーシートを3月下旬で締め切り、4月から会社説明会や面接など採用選考を本格化します。

しかしながら、現在、被災地では交通網やライフラインが寸断されており、首都圏で就職活動をすることが困難な状態が当分続く見通しです。

枝野官房長官も「学生が自力で対応できる状況ではない」と経済界に協力を求めており、
企業側も「被災地域の学生に不公平がないようにしたい」としています。

また、日本経団連でも被災した地域の学生に配慮するように企業に要請しています。

そこで、大手企業を中心に震災の影響で「不公平」にならないように配慮した動きが広がり始めています。

私の調べた範囲では、具体的対応策は次の2つに分かれます。

1.全体の選考スケジュールを1か月ほど遅らせる
2.被災地域の学生は別枠で時期を遅らせて採用する



1.全体の選考スケジュールを1か月ほど遅らせる

新聞報道によると、会社説明会や面接などを
・イオン、MUFJ、MSBC、三井住友海上火災保険は5月以降に延期。
・トヨタ、パナソニック、シャープ、サントリーホールディングスは6月以降に延期。

2.被災地域の学生は別枠で時期を遅らせて採用する

こちらも新聞報道によると、被災地域の学生については選考時期を
・住友化学は、被災者に対しては7月頃
・ソフトバンクグループは、6月以降
・損保ジャパンは、夏季採用
という形で進めるそうです。


◆被災地以外で就活をしている学生のみなさんへ
被災地については、地域によって被害の程度差も大きく、今、この時点で軽々しく述べることはできません。
ここから先は、被災地以外の就活生に向けて書きます。

企業の人事では、先に述べたように採用以外にも来年度の実質的組織編成についての時期を遅らせるなど対応しています。

ブログという公的性質を考えて、余計な混乱や焦燥感を与えてはいけないので書くべきか迷いましたが、多少の批判や誤解を招いてでも「応援」そして「叱咤激励」という意味を考えると必要だと思い書くことにしました。


みなさんは、無駄に焦る必要はありませんが、各企業の選考が始まったらその流れの早めに乗れるように準備をしておくべきです。
そして、実際に早めに動くべきです。


例えば・・
・会社説明会が何回かあって選べるのであれば、必ず早い回にエントリーをすること
・締め切りの設定があっても、それよりもできる限り早く動くこと



なぜか?

経済に対する震災の影響はこれから出てくるからです。


企業は採用計画に基づいて採用活動を行います。

ところが、想定外の経営状況であることが分かると、採用活動を途中で打ち切る企業が出てきます。
200人採用予定だったけれども、100人で打ち切るというものです。

内定取り消しは社会的問題になるため、よほど倒産の危機にない限りは実施しませんが、採用活動の早期打ち切りは実施される可能性が高いです。


リーマンショックの影響を受けた時も同様でした。

報道ではニュースとしてのインパクトが大きい「内定取消」ばかりが取り上げられていましたが、実数で見ると採用抑制の動きの方が学生に与える影響は大きかったと思います。

一度、採用活動が打ち切られると、どれほど優秀な学生でも入社するのは困難になります。

その扉はいつ閉まるか分からないです。もちろん閉まらないかもしれない。
ただ、日本経済はこれからしばらくは混乱すると思います。


という訳で、就活生は、
無駄に焦ったり混乱したりする必要はありませんが、のんびりしていてはダメです。
早め早めを心がけて下さい。

選考が始まったらその最前線で頑張れるように、早めに内定が取れるように、いまできることをしっかりやって備えて下さい。
悲観することなく立ち向かって下さい。


自分はどんな人間か、どのように働きたいのか、
それを限られたうまく相手に伝えるにはどうしたらいいのか

大変だと思うけれど、逆境ほど自分を成長させると思って、今のうちに自分としっかり向き合って下さい。

応援しています。