さて。
色々と想いが巡る
ラファエラです
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サン・マルコ広場と周辺
新潮文庫、塩野七生著、「愛の年代記」より海から見るヴェネツィアは、文字どおり水の上に浮ぶ都だった。船が近づくにつれ、まず塔が見えてくる。鐘の音が、波間をぬって聴こえてくる。(略) ほんとうに美しい都、世界の宝石箱のように美しい都、と言ったのが思い出された。 (略) 大使公邸の窓からは、眼下にあるリアルト橋を渡るにぎやかな人の群れを眺めることもできたし、運河を上下する、花やかな船やゴンドラを見ることもできた。ヴェネツィアは恋の都でもあった。優雅な衣装の若者が、恋人を訪ねでもするのか、ゴンドラを漕ぐ黒人の従者を、早く行け、とせかせる声が聴こえる。かと思えば、黒いゴンドラのおおいの下に、身分の高い女であろう、長マントで身を包み、頭巾で顔を深く隠して過ぎるのも見えた。(P.56~P.58 「ジュリア・デリ・アルビツィの話」)十六世紀も四分の一が過ぎた時代の話である。(略) 当時のヴェネツィアは、イタリアだけでなくヨーロッパの他国と比べても、爛熟した文化が華やかに咲きほこっていた時代だから、婦人たちはもとよりのこと、列席の名家の若者たちの服装も、まるで色とりどりのリボンを乱した上に宝石箱をぶちまけたように派手で、 (略)大運河 に沿うグリッティ宮で夜会が開かれた。 (略) 晩鐘の音を合図にするように、大運河に面したグリッティ宮の表玄関には、招待客をのせたゴンドラが、ひきもきらず到着しだす。桟橋に横づけして主人を降ろしたあとのゴンドラは、左右の水中に立つ杭にひとつひとつつながれて、夜会の終りまで、波にゆられながら待つのだった。(P.193、P.196~P.197 「ヴェネツィアの女」)
ヴェネツィアの街を歩きながら、
ふと思い出す、共和国時代の短編。
(正しくは、近世イタリアの短編集)
晴れ
(2日目の午後)
空が綺麗
(同じく、2日目の午後)
曇りは曇りで、その切なさが良い
(3日目の午後)
晴れの夕刻
(4日目最終日の夕方)
肉球ちゃんの自撮り各種
有名なため息橋
ヴェネツィア出身、
遠目でも一瞬で分かる、そのお姿
何よりも想いを馳せたのは、
ため息橋。
中世、近世の共和国時代、
幾人の人が
この窓から現世に別れを告げただろうか。
『その中には冤罪も沢山いたかもね』
と、隣でモッシーが呟いた。
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