きみが朝起きたら
ぼくが朝起きたら
きみは抜け殻になっていた
胸を押したりしてみたけど
断末魔の叫びが嵐の中では聞こえなかったようだ
きみの瞳孔はガランドウのように丸く開いていたし
舌も伸びきっていた
父と兄の場合はただただ鉛のように重かっただけだが
あの子の体重は逆に何故だか軽く感じた
死んだモノの立場になるのなら
やっと長い苦しみから解放されて良かったと思いたい
それでも私は死ぬ間際のあの
暗黒に飲み込まれそうになる前の
この世のものでは到底ない
感じられない心が死んでゆく前の
酷すぎる孤独感を知っているのだから
軽々しく死んで良かったなどとはおもえなかった。
自死を選ぶ人達に
生きてゆく苦しみより
あの死に際を知ってもらえば
多分だれもが自死を選んだりはしないだろう
お金だけに取り憑かれた人が自死を選び
愛と夢だけを掲げて生きてきた人も家族に多大な迷惑をかけ
勝手に衰弱して亡くなって逝った
私にはそのどちらもがとても大事に思え
そのどちらもが憎い
愛だけじゃダメさ
夢だけじゃダメさ
お金だけじゃダメさ
だけどね
愛がなきゃダメさ
夢がなきゃダメさ
お金がなきゃダメさ
お誕生日おめでとうございます🍀
川村カオリさん✨