僕が音楽を届けたい理由


私たちの生活で必要なもの。

水や食料、衣服、電化製品などはもちろん

「空気」「音」「記憶」など目に見えないものもたくさんあります。


皆さんは音楽によって癒された、辛い時に助けられた、楽しみを感じた、笑顔になれたということはありますか?


僕は父親が自分にだけ居ないと知った時、母親が「お父さんがよく歌ってた歌」「お父さんは歌がうまかった」とポロリとこぼした言葉で、その音楽が父親との「繋がり」だと感じて長渕剛さんやウルフルズが大好きでした。

それからは音楽で有名になって、父親を探すんだと決心したり、

ヘルニアになって、大好きだったテニスが出来なくなった時、入院生活を友達に教えてもらった音楽を聴いて過ごしたり、

大好きな体育すら参加出来ず、暗い気持ちだった時も

友達とギターを掻き鳴らすことで気を紛らせたり、

恋をした時は音楽を聴いて好きな子のことを想ったり、

失恋した時には切ない曲ばかり聴いたり、時には曲も書きました。


常に音楽は周りの家族、友人と共にそばにいてくれて、慰められ、励まされてきました。


音楽を聴くだけで「あの頃」の懐かしい気持ち、悲しい気持ち、優しい気持ちになれます。



病気と闘う患者さんの辛さ
余命宣告され、現状と死への不安に陥る終末期の患者さん
入退院を繰り返す患者さん
さまざまな理由で退院できず、何か生きがいを見つけたい患者さん
痛い治療や処置に必至に堪えて頑張っている子どもたち
毎日過酷でストレスフルな勤務をしているスタッフなど

これらの手術や薬だけではどうすることもできない苦痛を、どうにかしてケア出来ないか、と考えていました。

また、精神病が五大疾病に追加され、超少子高齢化が進んでいる世の中です。
親族、家族がいつ病気、寿命が来るか、分からない。
突然の災害で命を落とすかもしれない、生き残っても心の傷が残るかもしれない。
今まさに、それらに直面している人達もいます。

そういった人達に、何か伝えたい。
「大丈夫かな?大丈夫だよ。」って
「頑張っていますね、辛いですよね。」って
「最期までその人らしく見送れましたね」って

普段の看護ケアだけではなく、

歌という方法で

患者さん家族、スタッフはもちろんのこと

全国の悩みを抱える人達に

胸の奥に何らかのメッセージを伝えたい。


そう思ってまたギターを手に取りました。


そのきっかけは「看取り」でしたが

今ではそれだけではなくなりました。


いい曲を書くのはもちろん

それを全国に届けることを目標に

今は自分に出来ることをやっていきます。