続きです。




同性から受ける いじめ。

それはかなり陰湿で、狡猾でした。


小学生の頃は

男子からは変わった女子、

女子からは男子受けの良い女子として

見られていました。


姉・姉・兄・兄・兄・私のという

ポジションで生まれ育った私は、

兄寄りの考え方や遊び方をしていたので、

男子から見れば

男子っぽくてノリの良い女子でしたが、

女子からは

男子に色目を使う ぶりっ子や、

標準語を話すスカした女子のような

変なレッテルを貼られ、

事ある毎に嫌がらせをされていました。


でも、我が家の決まりで


「あこは男並みに力が強いけ、

女子に手を出されても

絶対に暴力で解決しようとするな!」


と、両親に言われていたので、

何とか穏便に済ませようと

何か責められたり殴られたりすると

すぐに謝る癖がつきました。


社会人になってからは

異性間のいじめはより過酷になりました。


高卒でSEになった私は

バスや電車が無くなった深夜まで

働いていました。

すると、一緒に残業をしていた

近所に住んでいた○○先輩が

車で送ってくれた事が3~4回ありました。


それからです。

私の隣の席の某女性の先輩が

私の制服をロッカーから盗み、

鋏でズタズタにしていたのです。


たまたま更衣室に入ろうとした時に

入れ替わりで某先輩が出てきて、

(朝イチでオフィスの掃除と

お茶淹れをするのは

新入社員の仕事でしたので、

私より先に某先輩が出勤する事は

ありません。)


お茶を淹れると不味いと言って捨てられ、

取引先へ納品直前に

私が作ったプログラムが消され、

(当時、MS-DOSの時代でしたので、

パスワード管理がされていませんでした。)

勿論、

バックアップは取ってあったので

納品が2日遅れたり、

散々な目に遭いました。


退職した後、

取り敢えずアルバイトをしようと

SEGAのゲームセンターで働き始め、

何故、前職で某先輩が

私に嫌がらせして来ていたかを知りました。


バイトを始めて意外と早く

近所に住んでいた男性の先輩と

某先輩が

腕を組んで入店して来たのです。


(あー、そういう事か。)


納得した私は

満面の笑顔で


「いらっしゃいませ~♡

○○先輩と某先輩って、

そういうご関係だったんですね♪

そりゃあ、某先輩、失礼しました(笑)。

○○先輩が何度か私を送って下さったから

嫉妬なさって、

私の制服をズタボロにされたんですね♪

何故か私が作ったデータも

何回も消えましたが、

私の勘違いだと良いのですが(笑)。

あ、メダル奢りますから、

おふたり共当店でご存分にお楽しみ下さい♡」


と、早口でまくし立てました。


某先輩は私が言い終わる前から

○○先輩の腕を掴んで

外に出ようとしていましたが、

○○先輩は暫し信じられないという顔で

立ちつくしていました。


してやったり!


と、私は心の中でガッツポーズをしたものの

少し時間が経ってから


(某先輩は24歳だけど、

○○先輩は30歳だったなぁ・・・。

もし婚約してたとして

破談になったら

どう責任を取ろうか・・・。)


と、猛省しました。


私は私なりに

素直に真面目に生きて来たつもりが

性格がかなり歪んでいた事に気付き、

元から自分の事が大嫌いだったのに

余計嫌いになりました。