今、このブログを書いている2013年1月2日23時40分現在で、パトの移籍はほぼ確定的な状況になっている。
移籍先として、ミランと交渉を続けている相手は彼の母国ブラジルのコリンチャンス。
今シーズンのクラブ・ワールドカップの覇者である、というのは言わずもがなか。
その優勝賞金が今回のパト移籍交渉の後足になっているのかはわからないが、もしそうであるならば、今回のクラブ・ワールドカップはミランにとっては思いもよらない被害をもたらすものであったなあと、年明け早々ブルーになってしまう。
ブルーズのブルーな思いが日本から出て行ってくれずに違うチームにまで影響をもたらすとは、クラブ・ワールドカップとはなんとも後味の悪い大会だ。
パトの移籍報道がされてから、自分なりに残留か移籍どちらが良いのか考えてみる訳だが、どうも自分の中では移籍した方が良いのではという結論に至りつつある。
"つつある"という表現になるのは理由があるのだが、それはまた後ほど。
パトに関して、多くの人が感じているだろうことは
「やりたいプレーとやるべきプレーのギャップ」だろう。
パリのMr.カルレットとレオの時代どちらもプレーしていたパトだが、どうもこの間にどのプレーをするのが彼自身にとって最適なのか分からなくなってしまったように思う。
度重なる怪我も、それを助長しただろう。
パトがこれから最高の選手の仲間入りを果たすには、このままミランにいては叶わないと思う。とても残念なことだけれど。
今の彼にとって一番良い環境は、母国ブラジルしかないのではないか。
本当なら、ここで胸を張って「それはミランだよ!」と言いたいが、サンシーロと現在不調なミランラボが背景にあっては、ぐぬぬと歯を食いしばる事しかできないのが現状。
それに、なぜか代表の試合では怪我しないしね。
(となると、ブラジルが良いのではなくミランがもつ設備にやはり問題があるんじゃ・・・と思ってしまうが。)
彼がいなくなってしまうのはとてつもない悲しみだけれど、感情論をぬきにして考えれば、すべての人間にとって良い移籍になるんじゃないかと思う。
あえて例外を挙げるとすれば、バルバラ・ベルルスコーニの恋心ぐらいか。
女性とは本当に難しい。
彼がブラジルに帰って、
「やりたいプレーとやるべきプレーのギャップ」を無くすことと、怪我に強い体を作ること、さらにはセレソン・ブラジレイラに再び召集されることが叶うように願う。
もちろん、将来再びミランに戻って来てくれることも。
さて・・・
"つつある"とした理由について最後にさらっと書いておこうと思う。
というのも、「今、移籍させるのが一番良い道なのだろうか?」と言うこと。
移籍自体に関してはおおむね賛成に傾いているが、その時期に関してのことで、完全に賛成とは言えないのだ。
チームの状況が苦しいとはいえ、先のキエーボ戦など、比較的余裕のある展開をみせた試合もあった。
これからもそのような試合が何試合かはあるだろうから、そこで調整をさせることもできるだろう。
共同保有よりも完全移籍での放出が濃厚な今、ミランから完全に離れてしまうことになるのは寂しいし、言い方は悪いが"もったいない"と思ってしまうのが本音だ。
それはやはり彼がもつ素晴らしいポテンシャルを知ってしまっているからで、できることならずっと残ってほしいと思う。
毎度毎度メルカートの時期は悩ましい日々が続くが、クラブにとっても選手たちにとってもサポーターにとっても良いメルカートになればと思う。