こんにちは。

AC です。



毎年、会場に足を運んでいる「全日本チアダンス選手権大会決勝大会」。
今年は、コロナ禍の中、無観客会場からのライブ配信となりました。
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第20回 全日本チアダンス選手権大会決勝大会
場所:武蔵野の森総合スポーツプラザメインアリーナ
2020年12月26日(土) 全部門/Mini・Youth・中学生編成
2020年12月27日(日) 全部門/高校生・大学生・一般編成
主催:一般社団法人日本チアダンス協会
https://www.jcda.jp/championship/2020/national/index.html?date=201202
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無観客のライブ配信。
遠方のファンにとっては、どこからでも視聴できるという大きなメリットもあります。
ですが、画面越しで、臨場感や演技の迫力を感じることができるか、観客としての気持ちが伝えられないなど、観る側としての不安もありました。

演技がはじまり、配信画像を見ていて何か物足りなさと違和感を感じはじめました。
「何かが足りな~い?」
そう考えながら、つぎつきと演技を見ていましたが、ようやく、何が欠けているのかわかってきました。

①場内の雑多な音が入っていない
響きのある場内アナウンスはいつもの通りで、臨場感はバッチリだったのですが、演技中はもちろん、演技の前後も場内の音が聞こえていませんでした。音としては使用音楽だけがMVのように聞こえるばかりです。
一般に、臨場感を維持するために、無観客でも大きな会場を使用しますが、場内の響きだけではなく雑多な音も含まれているはずです。

②ラインダンスがない
ラインダンスは、演技者の力量の違いがハッキリわかる重要な要素だと感じていますし、事実、トップチームのラインダンスはとても素晴らしいものです。
また、フォーメーションとしても、全員一直線の「ライン」は特殊中の特殊な形態で、変化の起点にも分岐点ともなり、全体の構成を大きく膨らませてくれる重要な要素になっていると思いますが、それがないのです。

その理由を見つけるため、演技規定を探して見てみました。

一般社団法人日本チアダンス協会(JCDA)から2020年7月に出された「競技規定・演技規定・スコアシート一部改正」



日本チアダンス協会は、国の定める新しい生活様式である「密接や密集を回避する」方針のもと、別途定めた 「練習再開ガイドライン」 に基づき、2020年開催全日本チアダンス選手権大会予選大会の競技規定、演技規定及びスコアシートの一部を改正する。
本改正内容を先に発表した競技規定、各部門演技規定の追加事項として良く確認し、演技を構成すること。

と書いてあります。
新型コロナ感染拡大防止のため、2020年5月に各業界でガイドラインが示されました。
一時閉館していた、博物館、図書館、公民館、劇場・ホールなども、ガイドラインを守る範囲で営業を再開していますが、チアダンスも必要な制約の範囲で活動を再開していることをようやく思い起こしました。

そして、
「競技規定・演技規定・スコアシート一部改正」の続きに、
①場内の雑多な音が入っていない
②ラインダンスがない
ことの理由を見つけました!



【競技規定・演技規定 追加項目】

1 接触について(全部門全編成)
⚫選手同士が接触する以下の実施を禁止する。
 ①ラインダンス
 ②リフト
 ③パートナーリング
 ④その他選手同士の手、身体、脚などが直接接触する動作
⚫入退場時も同様
⚫明らかに選手同士の接触が含まれた場合は、減点(-2点)となるので注意すること

2 ポン、手具の扱いについて(全部門全編成)
⚫大会期間中、ポンや手具は必ず自身のものを使用し、各自で管理すること
⚫演技中にポンや手具を受け渡す、またはパスすることは禁止
(中略)

3 構成に関して(全部門全編成)
 演技構成にフォーメーションの移動を含めたステージングの複雑さは必須としない
⚫演技は選手と選手の間隔を2m程度空けて構成すること
(中略)

4 発声に関して(全部門全編成)
⚫演技中の発声(カウントをかける、チーム名をコールするなど)は禁止
⚫入退場時も同様
(中略)

5 ラインダンスに関して(Cheer Dance部門全編成)
 チアダンス部門の演技構成上の「ラインダンス」を「キック」に変更し、列(ライン)の構成は必須としない
(中略)

つまり、「接触」「発声」は禁止。
したがって、ラインダンスも禁止。

場内の雑多な音は、「入っていない」のではなく、
そもそも「発声をしていない」のでした。
(発声したら減点なのですから…)
そうだとすると、驚くことに、
選手たちは、入退場に発声していないことを一切感じさせなかったことになります。

そう考えると、
いま観ている演技が「制約の中での精一杯の演技」なのだと理解しました。
制約を乗り越え、大きく羽ばたく日のために、精一杯、力を蓄えていくこの時間がとても大切なのだと思います。

【大会結果】
https://www.jcda.jp/championship/2020/national/result.html?date=201227
各編成チャンピョン、
各部門×編成の第1位チームは、以下の通りとなりました。
↓ ↓ ↓
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◎高校生編成チャンピオン
☆浦和学院高等学校「SPLASH」

(JCDAホームページより)
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〇Pom部門/高校生Small編成
第1位 横浜創英高等学校「BRIGHTS」

〇Pom部門/高校生Medium編成
第1位 浦和学院高等学校「SPLASH」

〇Pom部門/高校生Large編成
第1位 川越市立川越高等学校チアダンス部「BURSTERS」

〇HipHop部門/高校生編成
第1位 大宮開成高等学校「TOPS Black」

〇Jazz部門/高校生編成
第1位 MANABIYA DANCE STUDIO「Diana」

〇CheerDance部門/高校生編成
第1位 神奈川県立金沢総合高等学校「D☆FREAKS」
とにかくターンが素晴らしかった!
映画「チア☆ダン」のモデルにもなった、あの福井県立福井商業高等学校チアリーダー部「JETS 」を破っての価値ある優勝です!

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◎大学生編成チャンピオン
☆日本女子体育大学「GRINS」

(JCDAホームページより)
今年もダントツの大学生チーム。
ルール改正の制約を受けたのか、例年より大人しい感じも受けましたが、けた違いの圧勝でした。
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〇Pom部門/大学生Small編成
第1位 慶應義塾大学UNICORNS Songleaders 「UNICORNS」

〇Pom部門/大学生Large編成
第1位 中央大学 ソングリーディング部「Garnet Girls」

〇Jazz部門/大学編成
第1位 日本女子体育大学「GRINS」
〇HipHop部門/大学編成

第1位 大阪ダンス&アクターズ専門学校 WinGs「GoldBee」
〇CheerDance部門/大学生編成

第1位 玉川大学体育会ダンスドリルチーム「JULIAS」

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◎一般編成チャンピオン
☆CHEEKYS 「CHEEKYS」

(JCDAホームページより)
予定外にVTR参加になってしまった 「CHEEKYS」。
VTRの背景が暗く、見えにくかったのですが、強力な全体構成で制約を乗り越えていることがハッキリわかる、とても素晴らしい演技でした。
やっぱり、華やかさではやっぱり断トツ天下一品No.1です(^-^)/
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〇Pom部門/一般編成
第1位 ABE DANCE PROMOTION「BLUE FORCE」
〇Jazz部門/一般編成
第1位 株式会社ベアーズ「Bears Ray」
〇CheerDance部門/一般編成
第1位 CHEEKYS「CHEEKYS」
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第1日目(12/26)の編成チャンピオン
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◎Mini編成チャンピオン
☆チアダンスチームPINKDIAMONDS「SHINE」
Pom部門 Mini Small編成
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◎Youth編成チャンピオン
☆YDC DANCE STUDIO「WINNERS GARNET☆」
Pom部門 Youth Large編成
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◎中学生編成チャンピオン
チアダンスチームPINKDIAMONDS「GLANZ」
Pom部門 中学生 Medium編成
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ドラマはいつでも、ハッピーエンド。

「逢えて、よかった\(^_^)/」

それでは、また次回♪