こんにちは。

AC です。



今日は、「展示・ディスプレイ」のお話です。
#「展示の世界から求人が!?」乃村工藝社~1979
#「展示会社に入る!」乃村工藝社~1980


1980年、私は、展示・ディスプレイ会社「乃村工藝社」に入社したのですが、

「展示・ディスプレイ」って、一体どんなことを指しているのでしょうか。



まず、展示とディスプレイの関係ですが、

「展示」=「ディスプレイ」

で、この2つは同じことを意味しています。


2つの言い方があると、ややこしく感じますが、

博物館や美術館など、文化施設の世界では「展示」を、

また、百貨店など商業施設の世界では「ディスプレイ」を使う傾向があります。

特に、文化施設を建設・運営することの多い「国」や「自治体(都道府県や市町村)」、いわゆるお役所の世界では「展示」という用語を使います。

たとえば、博物館の「展示室」を「ディスプレイ室」とは言いませんし、

百貨店などのショーウインドウの「ウインドウディスプレイ」を「ウインドウ展示」とは言いません。

銀座・和光のショーウインドウ
銀座・和光のショーウインドウ

秋田県立博物館人文展示室
秋田県立博物館「人文展示室」



「展示・ディスプレイ」は、空間を媒体としたコミュニケーション手段の一つです。

「空間を通して」興味を喚起し、話題性・集客性・快適性などを伴いながら、「情報」を伝達したり、「感情」に訴えかけたりします。



「display」の語源は、ラテン語の「dis-plicare」です。

「dis-(戻す)+ラテン語plicare(=重ねる)」

から「重ねたものを広げる」「折りたたんだものをひらく」という意味です。

「展示」の「展」は「ひろげる」

「展示」の「示」は「しめす」

ですから、「展示」は「ひろげてしめす」ことを意味しています。


「展示」と比較される言葉に「陳列」という言葉があります。

「陳列」は、ただ並べて見えるようにするだけなんですが、

「展示」は、「ひろげてしめす」ということで、

「見えていなかった何か」を「見えるようにする」ことなんですね。



多くの日本の人々が、たくさんの感動とともに「見えなかった何かを見る」ことができたのが、

1970年に開催された「大阪万博EXP0'70」の各パビリオンでの「展示」でした。
地平への扉、大阪万博EXPO'70

大阪万博EXPO'70の夜景大阪万博EXPO'70の夜景


この大阪万博で各パビリオンの「展示」の多くを担当していたのが「乃村工藝社」だったのですが、中学生だった私はもちろん、誰もそんなこと知る由もありませんでした。


「展示」や「ディスプレイ」の意味は何となくわかってきましたが、

なんで「工藝社」って言うんでしょうか?
#「工藝社」って何の会社?~展示の第一歩1980


そのお話は、また別の回で♪



それでは、また次回(^_^)v



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