アンダー・ザ・雨降るホームの屋根 | Acknowledgment Distance Torment

アンダー・ザ・雨降るホームの屋根

冷たい水で顔を洗っても今日はちっとも目が覚めなかったから、寝ぼけ眼でワックスを手に取った。
わざわざ屈んで鏡を見るのが不思議とすごく億劫だったから、目を瞑ってめちゃくちゃに髪を掻き上げた。

シトラスの微香を纏ってフワリとセットされた髪。
いつもよりうまく行った気がする。

力を入れる必要なんてないんだ。
そう言われた気がした。

いつか買ったヘアスプレーを浴びて、ガラガラの電車で都会に出よう。

行儀はちょっと悪いけど、足を少し投げ出して。

改めて鏡を見たら、懐かしい僕の顔が写っていた。

眼の下のクマは気になるけれど、窓の向こうがボンヤリして楽しい。

雨降るホームの屋根の下で。

僕はこんなことを考えているよ。