足早にすれ違う交差点 | Acknowledgment Distance Torment

足早にすれ違う交差点

一人の長い時間を癒やしてくれるのは、ただ一杯のコーヒーと長いタバコ。

それが灰皿一杯になるとき、ようやく3時の鐘が鳴る。

眠ろうとするあの人の横顔を見たのはいつの日だったか。

ただ一瞬の出来事と長い沈黙。

携帯電話の充電が切れたとき、ようやく世界は動きだすだろう。

グラスの氷がカタリと音をたてて溶ける。

腕を組み、タバコを吸う自分を斜め上から眺めているような気がする。

体は電車で一時間と少し、心はずいぶんと遠くまで。

自分を保つ秘訣のもうひとつの心。

その心が自分の体では支えきれないことを知りながら。

訪れた耐え難い孤独を癒やしてくれるのは、ただ一人の存在と長い時間。

それが体一杯になるとき、ようやく夜明けの鐘がなる。