チェンジ、ウィ、キャン。 | Acknowledgment Distance Torment

チェンジ、ウィ、キャン。

よく言いますね。
過去は変えられない。
だが未来は変える事ができる。


これ、間違ってます。

まず未来。

これは、心掛け次第で多少の変化は望めます。
人間、努力が肝心とはよく言ったもので、進む道までとは行かないものの、方向くらいなら決めることができます。

あ、視野をおっきく見た場合の話です。

ですが、未来は変わりません。

努力しようがすまいが、結果としてやって来た未来以外は存在せず、そしてその未来はその瞬間を持って過去になるからです。


未来は全て、過去になるためにやって来ます。

さらに未来に、縁側に座って、猫と一緒にお茶を飲みながら思い出すためにやって来ます。


未来を変える事は、過去を変える事なのです。


では。
過去、そう、今の時点でもう遥か昔に過ぎ去ってしまった過去を変えるには、果たしてどうすればイイのでしょう。


残念ながら、努力をしても、努力を始めた瞬間より前の過去は変わりません。


痛い記憶。

悲しい記憶。

寂しい記憶。

許せない記憶。



これらは、もう起こってしまった事です。
なかった事にはできません。


しかし、その痛い記憶が今では笑い話になっていませんか。
悲しい記憶や寂しい記憶は美化されてとっておきの経験談になっていませんか。


人に話す、話さないは別として、あなたのその過去は自分にとっての唯一無二の存在の証しなのです。
過去は、その記憶の分だけ、今のあなたの色を変えます。


過去は、変わりません。
過去は、あなたを変えてくれたのです。

そして、あなたは過去の意味を変えたのです。

あの怒りが、優しさをくれた。
あの失敗が、今の自信をくれた。
あの衝突が、この盤石さをくれた。

そして、あの人の過去が、今のあの人を作ってくれた。


すべての未来は、過去を変えるためにやって来ます。
そして過去は、あなたを変えて行きます。

あなたは、過去の意味を、ゆっくりゆっくり変えて行くのです。
縁側で、猫と一緒にお茶を飲みながら。