実験をしてみましょう。
1.鏡の前に立ちます。
ご自分の目をよく見てください。
特に瞳を見つめて、
ちょっと見にくいかと思いますが、
瞳孔の開き具合を見てください。
2.どちらの目でも結構です。
どちらか片方の目を手のひらで塞いでください。
3.はい、
何が起こりましたか?
何を感じましたか?
ピンとこない場合は、
もう一度、
最初の状態に戻ってご自身の瞳孔の開き具合を見てください。
そして、片方を塞ぎます。
如何でしょうか?
回答です。
① 一瞬 ちょっと世界が暗くなったはずです。
② とても見にくいのですが、塞いでいない方の目の瞳孔が開いたはずです。
③ 暗くなったのはいつの間にか明るくなっているはずです。
以上、起こったはず(正常な生理学的反応として)の現象です。
さて、
なぜでしょう?
脳は実にうまく出来ているということなのですが……
以下、解釈です。
① 最初両目に入ってくる情報量を100とします。
片目を塞ぐと単純に情報量は半分の50になります。
よって一瞬暗く感じます。
② 脳はとっさに反応します。
「今まで100あったのに、50になるの、すごく嫌だ!
反対の目からは、50の情報が入ってきている。
もっと情報を取り込みたいな。
そうだ、いっぱい入るようにしよう」
50以上の情報を取り込むためには、
入り口を大きくすればいいわけです。
よって瞳孔を開くわけです。
といっても、
100の情報をすべて片目で補うのは無理です。
せいぜい頑張っても70くらいでしょうね。
でも、
無意識のうちにこれだけのことをやってくれているわけです。
こんなプログラム、
いったい誰が考えて、
生体の機能として組み込んだのでしょうね。
つくづく
自然の妙味に感心します。