ブエノスアイレス


『Happy Together』 (1997・香港)

■監督:ウォン・カーウァイ

■撮影:クリストファー・ドイル

■音楽:ダニー・チャン

■キャスト:トニー・レオン レスリー・チャン チャン・チェン


久々にウォン・カーウァイ氏の作品でも。

非常に切ない(?)恋の話、『ブエノスアイレス』


2年くらい前に見たのですが、あんまり覚えていなかったためもう一回見てみたのですが、改めていい映画ですね~。

しかも、トニーレオンが騙されてブエノスアイレスに連れてこられた、なんて背景も最近知ってから見てみたので、さらにいい(笑)。


レスリーチャンはさすがに本物というだけあって、演技がうまいですね。迫ってくるシーンとか、ベッドで独り泣いているシーンなんかは、本当に一瞬女性っぽく見えるから不思議です。本当に切ない恋物語でした。形こそ少し違うにしても、全く違和感を感じることなくて良かったです。音楽がすごーくいいですし。


イグアスの滝は是非とも生で見てみたい。


【勝手に採点:★★★★★★★★★★】

あの娘と自転車に乗って


『Beshkempir (The adopted son)』 (1998・キルギス,フランス)

■監督:アクタン・アブディカリコフ

■撮影:ハッサン・キディリアレフ

■音楽:ヌルラン・ニシャーノフ

■キャスト:ミンラン・アブディカリコフ アルビナ・イマスメワ アディール・アブリカシモフ


初めて見てみました、キルギス映画。


感想はというと、とーーーっても長閑な映画でした。思春期の少年の様子を描いた作品で、最初の方はひたすら淡々と進んでいくのですが、これが何故か退屈じゃない。少年たちの息遣いまでが聞こえてきそうで、いつの間にか映画に入り込んでいく感じです。


少年のお婆さんが後半で亡くなり、その時に少年に遺言を託します。そして皆の前で託された遺言を発表するシーンがあるのですが、その遺言がまた素晴らしいものなんですね。それは、正確ではありませんが確かこんな内容でした。


「もしお婆ちゃんがお金を借りていたら、僕が返します。

 もしお婆ちゃんがお金を貸していたら、無かったことにします。」


こんな世界がまた地球上にあったんですね。


あの娘と自転車に乗って 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★★★☆☆】

龍城恋歌


『龍城正月  Dragon Town Story』 (1996・中国)

■監督:ヤン・フォンリャン

■撮影:ザオ・フェイ

■音楽:チャオ・チーピン

■キャスト:ウー・チェンリン ユウ・ヨン ホアン・チョンチャウ リン・ウェイ


製作総指揮はチャン・イーモウ氏。

彼の作品は好きなので、これも見てみました。


近年の『HERO』やら『Lovers』はイマイチだったのですが、これは中々面白かったです。

チャン・イーモウ氏にしては珍しく(まぁ監督は違いますけれど)、もちろんそんな底抜けに明るくはもちろんないけれどハッピーエンドでした。


端的に言って、これは復讐の物語です。「復讐に一生を捧げる」って感覚が平和ボケしている僕としてはよく分からないのですが、どうなんだろう。まぁこればっかりは実際にそういう状況に立たないと分からないことですね。もっとも人間だし、対話を選びたいところですが。


龍城恋歌 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★☆☆☆☆】

ぼくセザール10歳半~


『Moi Cesar, 10 ans 1/2, 1m39』 (2003・フランス)

■監督:リシャール・ベリ

■撮影:トマ・ハードマイヤー

■音楽:レノ・イザーク

■キャスト:ジュール・シトリック マリア・ド・メデイルシュ ジャン=フィリップ・エコフェ ジョゼフィーヌ・ベリ マボ・クヤテ


再び子供が主人公の映画。

あんまり期待しないで見たけれど、これがなかなか面白い。


主人公はセザール。ちょっぴり太めで容姿にはあまり自信がなくて、学校では目立たない子供。そんなセザールが参加する大事件を描いた作品。男前で人気者の友達、モルガンのお父さんを探しに子供3人でイギリスへ渡るのだ。英語が話せるのは学校のマドンナ、サラのみ。当然様々なハプニングが起きる。そして無事お父さんに会うことができて帰国した彼らは、一回り大きくなった。という話。


子供の目線で基本的に描かれているので、いつの間にか僕も10歳半くらいの感覚で見てしまいます。お父さんのカードを盗んでお金をおろしちゃうところなんかは、見ていてハラハラするし、親に必死で嘘をつきとおそうとするところなんかも、「分かる分かる」なんて頷きながら見ちゃうし(笑)。


楽しい映画を見たい、って方におススメ。


僕セザール1歳半 1m39cm 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★★★☆☆】

フェーンチャン


『フェーンチャン ぼくの恋人』 (2003・タイ)

■監督:コムグリット・ドゥリーウィモン 他6人 

■撮影:ソンヨット・スックマークアナン 

■音楽:アマラポーン・メータクナウット 

■キャスト:チャーリー・タライラット フォーカス・ジラクン チャルームポン・ティカマポーンティラウォン 


今まで見たタイ映画(そんなに見てないけれど)の中で、一番面白かった。

淡い初恋の物語、『フェーンチャン』(フェーンは恋人・チャンは子供が使う人称代名詞)。


実はわたくしはタイ語を勉強していて、先日無謀にも字幕なしで見てみたんですね。

まぁストーリーは単純だから大体の意味は分かったんですけれど、細かいところが(ちっとも)分からなかったのでもう一回見てみました。


いやぁ~、なかなか切なくなる映画です…。小学校のときに仲が良い異性がいると、周りに冷やかされますよね。そんなこと気にしなきゃいいじゃん、って今となれば思うんだけれど、子供のころって何故かそういうのを死活問題だと考えてたなぁ。それで思ってもいないのに「こんなやつどうでもいいよ」とか何とか言って、怒らせて家に帰って後悔する(笑)。これはやっぱり万国共通のことだったみたいです。


初恋(初めて仲良くなった異性)を思い出したい方は必見です。


それにしてもノイナーはかわいい。いや、ロリコンとかじゃないですよ(笑)。


フェーンチャン 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★★★☆☆】

プラットホーム


站台 Platform』 (2000・香港,日本,フランス)

■監督:ジャ・ジャンクー

■撮影:ユー・リクウァイ

■音楽:半野善弘

■キャスト:ワン・ホンウェイ チャオ・タオ リャン・チントン ヤン・ティェンイー


やっぱりこういう映画撮らせたら本当に巧いなぁ~。
ということでジャジャンクー氏の作品、『プラットホーム』。


舞台は80年代の中国の地方都市。少し前にあの悪名高き文革が終わって、開放政策なんかを打ち出して新しく生まれ変わろうとしている中国。その中で普通に生きる人たちを描いた作品です。


「70年代」という駅から「90年代」という駅までの通過点である、「80年代」というプラットホーム。世代ごとに価値観のズレなんかも生じるようになってきて、そこに生きる様子がありありと描かれております。

息遣いまで分かる聞こえてくるような、描写力は圧巻。


プラットホーム 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★★★☆☆】

sibe


『シベリア超特急2』 (2000・日本)

■監督:MIKE MIZNO

■撮影:鈴木耕一

■音楽:JIM DADDY

■キャスト:淡島千景 草笛光子 光本幸子 二宮さよ子 水野晴郎


前回のシベ超1 で水野晴郎さんの実力をまざまざと見せつけられ、

気になってついつい見てしまいました、『シベ超2』。


「2は1に比べると映画になっている。」という噂を信じきれずに見てみたのですが、なるほど、確かに前回に比べると多少は映画にはなっている。ストーリーはまぁ首尾一貫しているし、バイオリンのシーンなんかもあるし(1では考えられない)、ラストではやや感動させようなんて魂胆も垣間見える。ふむふむ。まともになったじゃん!…って、ちょっと待てよ。


そんなことあるかい。


いやぁ、ついつい騙されるところでしたよ。よ~く見たら相変わらずです(笑)。有名な閣下の「やめた~」のシーンを始め、各女優(特にふたばさん)の過剰な演技、最初に登場人物の背景を紹介する不自然すぎる記者たち、何故か「ありがとう」だけは「謝々」という日本語ペラペラの中国人・・・。え?どうしてこんなにスラスラ書けるのかって?それは・・。

すいません。正直に告白しますと、僕はこの作品を3回も見てしまいました。

というわけで、シベ超マジックにまんまと罹ったわけであります。この病状を回復させるには、3を見るしか手立てはありません。今からTSUTAYAへ行ってきます。止めないでください。


【勝手に採点:採点不可】

青の稲妻


任逍遥 Unknown Pleasure』 (2002・中国,フランス,韓国,日本)

■監督:ジャ・ジャンクー

■撮影:ユー・リクウァイ

■音楽:不明

■キャスト:チャオ・タオ チャオ・ウェイウェイ ウー・チョン リー・チュウビン


さて、『世界』に続いてジャジャンクー氏です。

これまた、青春をリアルに描写した映画、『青の稲妻』。


さっそくですが、邦題がやや意図不明でした。

英題の方が良かったんじゃないな「退屈な日常」、とか(我ながらセンスないなぁ(笑))。


これを見てみて、ジャジャンクー氏は、本当にリアルな日常を描くのが巧いことを改めて実感。中国の地方都市、大同を舞台に青春時代特有の虚無感みたいなものを描いた作品なのですが、とにかく淡々と捉えております。


この映画の印象に残っているのは、とにかくタバコを吸うシーンが多いこと。もうやたらめったら吸っております(笑)。いくら中国人がタバコ大好きだからって、演出過多では?って最初は思ったのですが、後になってこの地方都市ではタバコを吸うくらいしかやることがないんだな、ということに気づきました。それにしても荒廃とタバコはよく似合う。


いろいろな意味で、空っぽの映画です。青春時代の心の穴を思い出しました。


主役のウーリョンは、噂によると「中国のジャン=ピエール・レオ」などと呼ばれているそうですが、ジャン=ピエール・レオ好きの僕としては、そこまではいってないなと一人抗議するのであります。いい演技はしてましたけどね。


『青の稲妻』 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★★★☆☆】

ニュース


『Shattered Glass』 (2003・アメリカ)

■監督:ビリー・レイ

■撮影:マンディー・ウォーカー

■音楽:マイケル・ダナ

■キャスト:ヘイデン・クリステンセン ピーター・サースガード クロエ・セヴィニー ロザリオ・ドーソン


上映している時から見たかったのだけれど、映画館で見るほどではないかなぁ…って思っていてビデオで借りてみてみました。


大統領専用機にも乗せることが許されている唯一の政治雑誌、ニューパブリック誌で起きた、敏腕記者による記事捏造事件の話です。捏造をしているところから、捏造が発覚してどうなっていくが淡々と描かれています。


きっと、最初の方は読者を楽しませるために、多少の良心の呵責を抱えながらも捏造してしまったのでしょう。しかし、3回4回と捏造を重ねているうちに、それに慣れてしまったのではないでしょうか。最近日本でも金横領事件なんかが頻発していますが、それも似たような心理状況でしょう。悪事も習慣になると、きっと罪の意識も薄くなってしまうものでしょうから。


ヘイデン・クリステンセン氏が巧く演技していたので、違和感なく見れました。


『ニュースの天才』 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★★☆☆☆】

スプリング


『The Spring』 (1985・イラン)

■監督:アボルファズル・ジャリリ

■撮影:メヒディ・ヘサビ

■音楽:モハマド=レザ・アリゴリ

■キャスト:メヒディ・アサディ ヘダヤトラ・ナビド


さてさて、またイラン映画。

監督は、『少年と砂漠のカフェ』で有名なアボルファズル・ジャリリさん。


端的にいうと、戦争で田舎へ疎開してきた少年と、そこに住む奥さんに先立たれたおじいさんとのお話で、イラン映画にしてはストーリー展開が早いし、イラン映画が苦手な人も退屈しないで楽しめます。


感想はですねぇ…なかなか切なくなりました。おじいさんは森の中でつらい冬を一人で過ごすのがきついので、ふいにやって来た少年に春までいて欲しいのですが、少年は両親の元に一刻も早く帰りたい。そんなある日、少年が風邪をひいてしまったことをきっかけに、おじいさんは子供を帰してあげる決心をする…。おじいさん一人じゃ何だかんだいっても寂しいですよね。子供もいてやればいいのに、って思うんですが、まぁ子供も両親の元に戻りたいでしょうし。仕方ないですね。


改めて思ったことは、冬ってきついよなぁ、ってこと。これも舞台が冬の地だから切なさがより伝わってきたのであって、常夏の地だったらここまで切なくはならないはず。


音楽がややしつこかったのが残念。


『スプリング 春へ』 公式ページ


【勝手に採点:★★★★★★☆☆☆☆】