はじめまして。 少し緊張しながら、日本に第一歩を踏み出します。
ここでこうして文章を書くまでに、いろいろなことがありました。
自己紹介をすると、私は韓国で化粧品研究員として働いています。
「なんで韓国の研究員が、日本のアメーバブログで?」
そう思いますよね。 理由はシンプルです。本物の化粧品を、売りたかったから。

韓国では、わりと知名度のある化粧品会社に就職しました。
売れている商品を扱う会社に入れた、と最初はとても嬉しかったです。
でも、研究室に入った初日から、 私がずっと夢見ていたこととは、
正反対の仕事が始まりました。 研究員になったら、
肌悩みを抱えて困っている人たちの役に立てる化粧品を作りたい。
ずっとそう思っていました。 でも実際に任されたのは、
売れている他社製品をマネして、 "トレンド"を人工的に作り出し、
消費者を誘導することでした。

どこかの会社が高濃度ビタミンCセラムをヒットさせたら、
私たちもビタミンCセラムを研究しなければならない。
レチノールが大ヒットしたと聞けば、 先輩研究員たちは進めていた研究を止めて、
レチノール研究に切り替える。 私も同じでした。
誤解しないでほしいのですが、ビタミンCもレチノールも、
良い成分です。 ただ、それは「状況による」んです。
使い方によっては助けになるけれど、塗ってはいけないタイミングもある。
人によって、いつ・どう使うべきかは違ってくる。
なのに私が研究していた化粧品たちは、
どれも 「いつ塗っても大丈夫な製品」 「朝も夜も使えます」
(本当は朝に塗ってはいけないのに) という言葉とともに、
棚に並んでいきました。
私はその過程で、疲れていきました。
毎日、嘘をついているような気がしていました。
そうして、私の中に少しずつ、暗い気持ちが積もり始めました。
次回は、研究室の中で実際に見てきたことを、
もう少し具体的にお話しします。