型紙に対する著作権 | フリーパタンナーtroisのブログ

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アパレルの裏舞台で目立たないポジションにいるパタンナーという服の型紙を設計する仕事人。30歳で独立。クライアントと共に作品を作り上げる事に喜びを感じ、日々躍進中。
仕事も趣味も楽しむtroisの人生半分仕事、半分趣味ブログ。

フリーパターンナーtroisです

 

パタンナーは型紙を設計する職人です

建築の設計士と同等、設計した者の権利というものが守られるべきなのですが・・・・

 

今回は「型紙の著作権」について

 

ネットショップで売られている型紙、あるいは洋裁本についている型紙には

「著作権」があります

CDと同じで違法にコピーや複製が禁じられています

これについては、誰しもが理解認識できることです

 

しかし、商業製造用に作成された型紙については「型紙の著作権」について

認識が分かれる部分があるようです

 

一般的に会社勤めのパタンナーが引いた型紙は、個人の著作物として成り立ちません

なぜなら、会社と雇用契約を交わしている以上、作成した型紙は会社側に帰属するものだから

その見返りが給料(報酬)となるからです

ヒット商品となれば、高利益報酬としてボーナスや臨時報酬も望みがない訳ではありませんね

翌日からの仕事(収入)に困ることも無いし、例えリストラされても数か月分の給料の保障があるでしょう

 

じゃあ、外注パタンナーが引いた型紙は??

実は個人の著作物として守られる範囲に入ります

型紙を納品した報酬として工賃は支払われますが、技術(型紙のデーター)は個人の著作物である

ヒット商品となっても、高利益報酬としてボーナスや臨時報酬は、貰えない

次回も仕事が貰える保障が無い・・・・

 

 

もし仮に、フリーーパタンナーがクライアントと年間契約をしていたとしたら。。。。

 

会社勤めのパタンナーと同様、引いた型紙の著作権は会社に帰属する となります

 

メーカー側と外注パタンナー間ではきちんとした契約を交わしていないことが多く

そのほとんどが「信頼感」という日本人特有の保証の無い机上の約束で成り立っています

 

海外のメーカーが参入してきたら「信頼感」というのは大前提であって

どんな立場でもきちんと契約書を交わす事でしょう

 

外注パタンナーもそろそろ「信頼感」だけでなく

ちゃんとした契約書を交わし、お互いがwinwinの関係になるようになれば良いのですがね