「ぐり屋」ができるまで⑥ | ぐり屋のブログ

ぐり屋のブログ

ネットショップ「ぐり屋」の店主によるブログです。
切り絵制作の裏側や、日々の雑多な物事について綴ります。

「ぐり屋」ができるまで⑤のつづきです。

 

   ◆◆◆

 

「切り絵作品の公開」という目標を持ち

ながらも、私は前に進めない状態が続いて

いました。ひとつの転機となったのは、

転職です。

 

私は、諸々の事情で約7年半お世話に

なった職場を去り、これまた紆余曲折を

経て、新しい職場で働き始めました。

伝統工芸の技を受け継ぐ和紙工房です。

 

和紙工房でのお仕事は、和紙を製造する、

和紙を加工して製品を作る、といった

通常業務のほかに、観光客や団体客向け

の「紙漉き体験」というものがあります。

 

「紙漉き体験」は、簡単に説明すると、

お客さんが、紙漉き職人さんの補助を

受けつつ、和紙を漉く体験ができる、

というものです。その際、お客さんは

自分の漉いた和紙に「飾り」を入れる

ことが出来ます。

 

その「飾り」とは、色とりどりの和紙を

概ね5cmほどの大きさの、花や葉っぱなど

の形に切って作られたものです。職場の方

たちは「切り紙」と呼んでいました。

私は、職場の方から頼まれて「切り紙」

を作るようになりました。

 

最初こそは、人から頼まれるがままに

作りました。

「蝶々の切り紙を作ってほしい」

「今からの季節はトンボがいい」

といった具合です。

 

そのうち、自分で考えたオリジナルの

「切り紙」を作るようになりました。

 

「ぐり屋」ができるまで⑦に続きます。