健康トピック③

バイオメカニクス(生体力学)が得意なカイロプラクターの健康トピック

不思議な骨盤 その2 

不思議な一致(第2仙椎):解剖・バイオメカニクス・東洋医学より

 

 仙骨の名前の不思議は前回のべました。今回は解剖学・バイオメカニクス・東洋医学や武道の視点から骨盤(特に仙骨)を見てみましょう。

 

●骨盤を解剖学的に見る。

 人間の体は神経がコントロールしています。神経の中枢となるのが脳と脊髄です。脳と脊髄は頭蓋骨と背骨の空間(脳脊髄腔)に保護されています。この空間は一続きになっています。頭蓋骨と背骨の空間のすぐ内側を内張りのように3層からなる脳脊髄膜があります。脳脊髄膜の3層は外から硬膜・クモ膜・軟膜となっています。脳脊髄膜で囲まれた空間に水(脳脊髄液)があり、この水に脳と脊髄は浮いた状態になっています。

 脳脊髄膜の一番外側の硬膜ですが頭蓋骨には全体に張り付いた状態になっています。背骨では一番上の第1頸椎と二番目の第2頸椎には付着がある場合がありますが、それ以下は付着がほとんどなく、次に付着しているのが第2仙椎で最後は尾骨に付着しています。

 このように骨盤を構成している仙骨と尾骨は硬膜を介してほぼダイレクトに頭蓋骨とつながっています。これによって骨盤のゆがみは頭蓋骨の歪みと直結しています。

 

 

●骨盤をバイオメカニクスから見る。

 バイオメカニクスから見るといっても様々な視点がありますが、今回は重心について見てみましょう。

 重心とは何でしょうか? 重心とはウィキペディアによると「重心(じゅうしん、center of gravity)は、力学において、空間的広がりをもって質量が分布するような系において、その質量に対して他の物体から働く万有引力(重力)の合力の作用点であると定義される点のことである。」ということらしいです。何だか難しくてよくわからない。

 小学校か中学校で「三角形の重心」というものを習ったように記憶しています。

 

 

 図のように、三角形の重心は頂点から対辺を二等分する点に線を引き、それが交わった点であるとか、対辺に引いた線を2対1に内分するなどらしい。こうして求めた重心とは何なのでしょうか。それを一言でいえば、つり合いが取れる点だということらしいです。ですから、こうして得られた点に紐をつけて、この三角形を吊るとバランスよく釣り合った状態になります。

 では人間の重心とはどういうものでしょうか? それは人間が仰向けで寝た状態で真っすぐな棒のようになっているとします。この時に上から紐で吊って、バランスが取れる場所になります。

 では、実際にどのあたりになるでしょうか? これは第2仙椎のすぐ前側と言われています。これは立っている状態でも同じとなります。しかし片足立ちをすると、高さは第2仙椎の高さですが、左右では立っている側の脚の上方に来ます。また、上体を反ると通常より後ろ側、前かがみになると前側に移動します。

 

●骨盤を東洋医学や武道から見る。

 古来、武道においては「臍下丹田に力を入れる」と言って丹田の位置と働きについて注目してきたようです。臍下丹田は「さいかたんでん」または「せいかたんでん」と読み、広辞苑によると「臍(へそ)の下の下腹部にあたる所、ここに力を入れると健康と勇気を得る」と書かれています。このように東洋医学や武道、座禅では、ここに気力や体の中心(重心)が集まるとされます。ここに意識を置くことで、姿勢が安定し、心が落ち着くと伝えられています。

 臍下丹田とは、おへそから指3〜4本分(約9センチ)ほど下、体の中心にある下腹部の点と言われています。

 これを実際に当てはめると第1~2仙椎の前あたりになると考えられます。

 

●不思議な一致

 以上のように解剖学、バイオメカニクス、東洋医学、武道などから骨盤、その中でも仙骨、仙骨の中でも第2仙椎に様々な視点の不思議な一致や繋がりがあり、なにか重要な役目を担っているのを示しているかもしれません。

(つづく)

 

参考資料

運動分析学

https://square.umin.ac.jp/haru-labo/kine/com.html

https://square.umin.ac.jp/haru-labo/kine/com_of_body.html

 

養神館合気道 渋谷合気道会 合気道ブログ

https://www.aikidoshibuya.tokyo/post/2018/08/31/tanden

 

カイロプラクティック快晴堂

阿知波正人

https://www.kaiseido1991.com/