私のような若輩者が巨匠のお名前を軽々しく書いてよいものかどうか迷っていて、なかなか載せられないでいましたが、映画を愛する者のひとりとして書かせていただこうと思います。
鈴木清順監督が13日にご逝去されました。荒戸源次郎監督に続いて・・・
「ツィゴイネルワイゼン」が好きでした。「陽炎座」も「夢二」も。
23年のブランク中は邦画を一切見ることをしませんでした。
再び俳優業を志す決断をして、ずっと舞台をやってきた私には映画は未知の世界だったのです。松枝さんの荒戸源次郎監督のワークショップに出席して、ひどくカルチャーショックを受け、ヒヨコが初めて動くものを親だと思いついていくように、映画について右も左もわからない私には松枝さんをはじめ、荒戸源次郎監督や監督がプロデユーサーとして携わった鈴木清順監督作品は雲の上を崇めるような存在であり、作品であり、私には神聖なものでした。復帰を決めて間もない時の衝撃は、そのものが私の映画との出会いの原点となりました。だからこの訃報は、なんだかぽっかり心に穴があいてしまったような悲しい気持ちになりました。松田優作さんも原田芳雄さんも既にこの世にお出でにならないし。歴史が一つ終わってしまった寂しさに包まれておりました。俳優としてその衝撃を感じ得ることが出来た事、同じ時代を生きられた事に感謝しております。
心よりご冥福をお祈りいたします。