
早くに父を亡くした私には、
浅草は、家族が揃って幸せだったころの思い出をが詰まった特別な街です。
浅草と聞くだけで、キュンと切なくて、そしてジーンと温かくなります。
とんかつやさんを営む両親のもとで幼少期を
ただ愛情を受けながら、育んでもらいました。
その頃は父も健在でしたから二人の娘を授かり
貧乏?ながらきっと幸せだったのだろうなあと思います。
正直あまり記憶はありません。
なのに、いくつかの断片的な記憶を思い出そうとすると、
心がじーんと温かくなってくるのは、
それだけ不自由なく愛情をいっぱい受けていたのだなあと理解します。
その浅草で、日本映画監督協会の80周年記念イベントがあることを知り、これは参加しなければと応募させ頂きました。そして三つのプログラムに参加させて頂くことが出来ました。しかもどれもフイルムでの上映です。なんて素敵!それだけでも嬉しくってため息が出てしまいます。

親に手を引かれ、時々やってきた花やしき。
林海象監督の「夢見るように眠りたい」と、二日目のゴロゴロ会館で観た山田洋次監督の「下町の太陽」でも花やしきは出てくるので、もうずっと幸せにときめいていました。

生の活弁をこのときはじめて目にしました。それだけでも感激なのに「夢見るように眠りたい」が活弁!なんだか斬新。まるではじめて観る新しい映画のようで、これはこれで素晴らしかったです。それゆえ弁士の澤登さんと海象監督のトークにはもう興味深々。
その後、「渋川伴五郎」「影法師」などの活弁を楽しませて頂きました。弁士・楽士が揃った活劇は素敵過ぎて衝撃でした。

高瀬道場の殺陣の迫力にも感激でした。高瀬監督の解説はとてもわかり易くて、頷いてばかりいました。以前、井上泰治監督の時代劇のワークショップの中で、高瀬監督には一度学ばせて頂いたことがありましたが、こうして殺陣の演技を間近で見る機会に遭遇できて、どれほど贅沢なのでしょう。

ゴロゴロ会館で、「下町の太陽」を見た後の山田洋次監督と倍賞千恵子さんのトークショーでは
なんと賠償さんが、なんとアカペラで唄うというサプライズに居合わせ感無量。ほぼ私が生まれたころの映画で、そこに花やしきはもちろんちゃんと存在しているわけで、そのうえ倍賞さんの透き通る歌声を聞いたら涙も勝手にこぼれてきます。
大林宣彦監督の「異人たちと夏」では映画の中の浅草の家族と、自分の幼少期の家族とがリンクしてここでもずっとうるうる。大林監督と秋吉久美子さんと片岡鶴太郎さんのトークの中でちらっとでる裏話やら、ただ受け身で楽しませて頂いていました。大林監督が「映画は教科書です。たくさん見て大人になるんです」と仰っていましたが、私もどれだけ映画から学ばせて頂いているか、いまだ学ばせて頂いていますし、これからも学んでいきたいと思っています。今回のイベントを機に大好きな映画がさらに愛おしい存在へと変わりました。
イベントを開催された日本映画監督協会の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました!
あまりに贅沢な時間でした。どれだけの感動・感激を頂いたことか。
元気をたっぷり頂きました。パワーチャージ完了!
では、俳優業に邁進いたしましょうー。