この続きです。

今回は住居についての投稿です。

外観はこんな感じです。平屋建てでそんなに大きくないです。

屋根の上にピコッと出ているのは煙突です。

石やコンクリートで土台をつくり、その上に建ててあります。

壁は煉瓦を積んでいて、全体的にしっかりとしていますが

日本の様に地震がきたら一発で住居跡になりそうな建物です。

 

柵の左側は家庭菜園ですね。今時期は凍土と化しております(^^;

全体レイアウトはこんな感じです

大部屋は20畳、小部屋は8畳ぐらいだと思います。

矢印はドアです。通路から台所までは土間みたいな感じです。

日本の古い農家と作りは似ていますが床下という空間はありません。

赤い■部分については、暖房設備で後ほど紹介します。

各部屋は50センチ程の高床になっていて

床は石やコンクリートベースです、マットを引いて床に内装にしてます。

 

左上にお気づきでしょうか?野外にトイレがありますね~

それともう一点、風呂場がありません(´・ω・`)

顔や髪は、台所で洗うことは出来ます。しかし、体は無理です。

これは、近くの商店街にある銭湯を利用することになります。

ですので、冬場は何日もお風呂に入れません( ゚Д゚)

この土地に来る方は、これを覚悟しないといけないのですよ…

精神的にけっこうキマス…

 

日本でいえば、3K、風呂無し、トイレ野外、倉庫有り物件です。

ついでに、大自然豊かで家庭菜園に最適な庭付き!なんて感じかしら?

あぁあと、ガス水道も無いですよ~

誰も買わないでしょうけどヽ(´ー`)ノ

まぁ無い設備の話や冗談言っていても進まないので話を続けます。

 

台所は建物の中心部にあり、基本カマドで調理です。

燃料は薪です。炊飯器や電気鍋も併用します。

カートリッチ式の卓上ガスコンロを使う事もあります。

 

数年前に来た時の事ですけど、カマドで料理したことがあります。

場所は違う親戚宅ですが、その時の記録が残ってます。

ミートソースのスパゲッティを作ったのですけど

火力の調整が難しいです。ガスとは違いますからね…

これは叔母さんにやってもらいました。

この集落で洋食を作った日本人は居なかったでしょう(笑

もう6年近く前になるのか…懐かしいな。

 

話を戻します(´・ω・`)

春節時は料理の種類が多いので、野外に臨時設置していました。

これは羊のスペアリブを煮ている所です。

なかなかの美味でしたよ。

 

燃料の薪は、こんな感じで外に積んであります。

寒すぎて夜露はありませんので、カリッカリに乾燥してます。

薪割用の手斧が生活感出ていますね。

 

倉庫の中身は、使っている道具などは放置されております(笑

おもったよりもスッカスカですね…

トラクターや田植え機が置いてあったりしますが

この手の大物農具は集団運用していますので

今時期はどこかの倉庫に大事にしまってあると思います。

 

お次は、暖房の話です。

建屋中心部にあるメインの大釜の上に見えるのが小部屋です。

次女と姪っ子が遊んでいるのが写り込んでますね。

実はこれ、調理熱を部屋の暖房に流用しています。

部屋の暖房にも使っているので火を完全に落とすことはありません。

 

各大部屋の直下部分は、このような穴が床下に開いています。

ここに薪を放り込んで暖をとります。

なので、真上にある大部屋の床は暑いですっていうか熱い(笑

 

部屋の床は、地面から50センチぐらいの高さにあって

大きな石やコンクリートでがっちがちに組んであります。

その下で直接、火をくべることで暖房にしているのです。

石で出来ているので温まるとなかなか冷めません。

住んでいる家は絶対に火を落とさないので、煙突からは煙が出続けています。

「煙が出ていない家=長時間誰も居ない」ということです。

 

このサイズの家の場合は、中心部に台所を設置していて

集中暖房(?)にしているケースが多いです。

もう少し大きい家だと、野外から部屋下に薪をくべる所もありますね。

台所近くの小部屋は、だいたい先代部屋(お爺ちゃん、お祖母ちゃん)

ここは、一番狭いですが常時安定して暖かいです。

リビングに相当する良い部屋は、当代の部屋と客人をもてなす空間ですね。

その他の部屋は、子供部屋になります。

 

また、最近新築した家の場合、床は地面とそんなに変わらない高さです。

コンクリートで固めて、その中にお湯を通す配管を張り巡らせて

専用のカマドで湯を沸かして循環させる所が多くなっているようです。

ただ、万一凍らせてしまうと全体が壊れてしまい冬場の修理は不可能。

絶対に火を落とさない!って家じゃないと運用は無理です。

その分、部屋全体が安定して暖かいので過ごしやすいです。

少し前に事故で亡くなった叔父(義父の弟)の宅がその作りなのですが

現在は無人なのでもう使い物にならない可能性が高いです…

 

次は水です。上下水道はありませんので、必然的に井戸になります。

水ガメ的な大きいバケツへ電動ポンプでくみ上げて使います。

基本的に生水ですから、口に入れる場合は沸かしてから使います。

そのまま茶碗ですくって飲んだら怒られました(^^;

だって冷たい水が飲みたかったんだもん!

 

先のカマドの大鍋は調理後、綺麗に掃除しておき

ここに汲み上げた水を入れておいて一旦沸かしておきます。

後は残り火+暖房で常時暖かい水になり、かつ飲むことできるわけです。

喉が渇けばここからお湯を汲んで飲んでもいいし

ポットに入れてお茶を沸かしなおしてもOK

朝、顔を洗ったり、歯磨きしたりするにも使えます。

こういう所は、効率が良い使い方をしていますね

 

最後は、レイアウトでは左上の「厠」トイレです(´・ω・`)

積んである薪の奥にあるのが野外やばいトイレです。

これ以上、近づくと見えてはいけないものが見えるので

遠目の写真で勘弁してください(^^;

ここに来たくない一番の理由がこれですわ…
特に夏場とか考えたくないです…

しかしながら、利用しないわけにはいきません。

-30℃とかだと、ホント厳しいです(涙

非常~~~に厳しいっ!と叫びたい!

逆に暖かい時(-15~-20℃)であれば、かなり楽です。

暖かいとか言っても異常な気温ですけども。

-30℃を経験したら何てことないですね…

ちなみに臭いは無いです…完全に凍っているから。

まぁどんな気温でも使いたくないけどねヽ(´ー`)ノ

 

といった感じで、東北寒村の住まいは大体こんな感じになります。

 

実はトイレ事情について、かなり詳細な記事を書いたのですけど

さすがに、かなり下世話な話になりまして…

どうかなーって内容になったので掲載はやめておきました。

とてもとても興味があります!どっ引きしません!と言う方には

コメント欄に書いていただくかメッセージを送ってくだされば、

下書きした部分をメッセージ又はメールで送ります。

 

かなりの長文になりました。

中国東北地方の寒村の住宅事情でした。

こんな生活もあるのよ!って知ってもらえれば幸いです。