おだやかで、温かみのある優しい顔のことです。

笑顔は作ることができても、温顔はそうはいきません。その人に

備わった表情のことだからです。


温顔無敵・・・・・温顔にかなうものはないという意味です。

イソップ物語の「北風と太陽」のお話を思い起こさせますね。

旅人の心を溶かして、外套を脱がせることができたのは、

厳しい北風ではなく、太陽の笑顔でした。


心を温かくしてくれる顔。かたくなな心も溶かしてくれる顔。

最後に温顔は勝つのです。


いとおしいものを見る時、温顔が生まれます。まわりがいとおしい

もので満ち溢れた時、無敵になるのかもしれません。


       (『美人の日本語』 山下景子 著 より)


今は、馴染みのある言葉から、あまり聞かれなくなった言葉、

古典で学んだことがあったっけという美しい日本のことば

に寄せたエッセイが366日分綴られた本です。


心が煮詰まった時など、パラっとめくってはうるおいを

もらっている一冊です。