体験記USA

時は1972年、大学3年生であった。初めて乗る飛行機、初めての海外、全てが初物尽くしであった。今の時代と違って、海外の製品、海外に手ごろに行ける時代ではなかった。まるで夢の中に居るようであった。また、日本は高度成長期を迎え、1ドル360円からドルと円の変動相場に代わる時期であった。この時期、1ドルが300円位の為替相場ではなかったかと思います。

6月の湿気を帯びた空気もむしろ弾む心に心地よいしめりっけを感じ取れた。羽田空港である、ここから飛行機に乗ってアメリカへこれから行くんだ!と言う、何か自分の立場が信じられない高揚感がみなぎっていた。/

このUSAホームステイプログラムの参加者がチェクインカウンターから少し貼られたところで集められていた。その中に私も交じって行った。全員が大学生であった。凡そ50名ほどの学生たちでごった返していた。係員が名簿を照らし合わせてチェックしていた。