何か言ってくれるのを待ってみたが、押し黙ったままの夫に、私はたまらず何でこんな履歴があるのかを聞いた。
なるべく冷静に。
夫は、これまでの二人の信頼関係が、これで終わりになるのか、と言ったきり、手で顔を覆って黙った。
私達は、一度目の結婚が無惨な結果に終わり、一度は、もう結婚しない、と思っていた。
でも、出会ってからは、お互いに惹かれ合い、これまでにないくらいに相手を想い、大切にできると思っていた。少なくとも私は…。
一度目の結婚の二の舞には絶対にしない。私は、混乱して傷つき、息が出来ず苦しい中で、強く思った。なんとかしなきゃ。
私は夫の背中を抱いて、泣きながら言った。
あなたが、他の女と続いていたとしても、きっと好きでい続けるだろうし、全てを許してやり直すこともできる。だから、正直に全てを打ち明けて欲しい、と。
夫はしばらく黙ったままだったが、私の質問に、少しずつ、考えながらゆっくり答えた。
彼女からの電話を私に知られて揉めた後、夫は、私と結婚するつもりなので、もう連絡してこない様に言ったところ、彼女の夫に二人の関係をバラすと脅してきたので、手切れ金代わりに送った別れた後に子宮頸がんで苦しんでおり、気の毒で相談を受けていた彼女にはすでに新しい彼氏がいるもう会ってはいないし、連絡もとっていないこれまでも、度々プレゼントをねだられていた付き合っていた頃はEDだったので、何度かそんな行為を試みたが、結局出来なかった私だけを愛しているなど。
私は、ほとんど信じることが出来なかった。
でも、今は自分に無理にでも信じ込ませて、二人の関係を保たなければならないと思った。産まれて2ヶ月の娘を連れて、離婚などは考えられなかったし、夫を愛していたから。