先日のスポーツニュースを見て
このケガが報道されていたので
復讐がてらケガの治療方法と
理論の再確認をしてみました。
肩鎖関節脱臼は
分類は
上方脱臼・下方脱臼・後方脱臼
で、ほとんどが上方脱臼が多く
男子で好発し、交通事故やスポーツによって
発生することが多いです。
損傷の程度は3つわけ
第一度は関節包・肩鎖靭帯の部分断裂はあるが
関節の安定性は良好
第二度は関節包・肩鎖靭帯は完全断裂していて
関節は不安定、鎖骨外端が上方転位し
関節腔も離開している
レントゲン前後像で鎖骨外端が肩峰に対し
1/2上方へ転位している(不全脱臼)
第三度は関節包、肩鎖靭帯、烏口鎖骨靭帯が完全に
断裂し、レントゲン前後像で鎖骨外端下面が
肩峰上面より完全に上方転位(完全脱臼)
発生機序は
手や肘をつくなどの介達外力
転倒したときに肩峰への直達外力
症状は
鎖骨外端が階段状ら突出し鎖骨肩峰端と肩峰との
間に窪みができる。
関節部に圧痛があり、上腕の拳上の時に外転運動
制限を受ける。
突出した鎖骨肩峰端を上より押すと下がり、指を離す
と元の位置にもどる。ピアノキー症状がみられる
鎖骨外端の骨折と似ているので鑑別が必要である。
固定法は
このようなものがあるのであれば簡単ですが
無い場合は絆創膏固定を写真と同じように
テーピングで行う。
手の重さを利用して飛び上がっている鎖骨を
重さで元の位置に固定するのですが
これが動いてしまうので安静にしていても
中々うまく安定して固定できない場合もあります。
不全脱臼であれば、保存的に治すのであれば
３か月以上はかかります。
痛みが軽くなって動かしてしまうと、その後
必ずといっていいほど、痛みが残ります。
予後としては
完全固定が容易でないので変形が残ってしまう。
変形治癒すると、肩の違和感が長く残る。
陳旧性だと鎖骨外端の肥大や石灰沈着がおこる。
脱臼ですが元に戻すのがとても大変なケガなんです。
スポーツ選手であれば６か月は治癒に時間が必要なのです
関節の面が新たにできれば、１年くらいで
痛みはなくなると思います。
機能的に動きができなくなるということはないので
気長に治療していくことが大切なのです。
今シーズンは残念ながら試合に出るのは難しい
とはいってもプロですから、代打ぐらいから
８月以降に出てくるのではと私は予想しています。
スポーツのケガなどは柔道整復師の得意とする
分野、専門家なので、身体の痛み、不調がありましたら
整骨院・接骨院へご来院下さい。