「ここは・・・・どこ?」
私は確か、道に迷って ―――― ?
どうしたんだっけ?
だいぶ奥まで来てしまったようだ。
薄暗くて気味が悪い。
ヒヤッとした空気・・・・・・・。苦手だ。
腕を軽くさすったところで気がついた。
後ろにいるのはだぁれ?
「質問、答えてくれないのかしら?」
「おっと・・・ばれてたか」
薄暗がりからコツコツとブーツのかかとを鳴らしながら近づいてくるヒト。
白く長い耳に、右目は眼帯で覆われている。
「うさぎさん?」
「んー・・・・半分正解ってとこ。君がアリス?」
アリス・・・・・・・・・。
胸が騒ぐこの感じ。
どこかで ――――
「会ったことがあったかしら?」
身に覚えが無いけど。
早く帰らなきゃ。
そんな感覚に襲われつつ、このまま先に進まなきゃと体が動く。
「俺の名前、わかるでしょ?」
「名前・・・・?あ」
ひとつ、思い当たる。
昔どこかで聞いた名前。
一呼吸おいて、目の前の男に告げる。
「時計うさぎ」
一瞬ニコっと笑ううさぎ。
「大正解。ようこそアリス。君が次のアリスだね?」
次?
変なうさぎさん。
そんなの決まってる。
私が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「アリスは私しかいないわ」
「失礼、アリス」
にやっと嫌な笑みを浮かばせて、うさぎさんはコホンとひとつ咳払いをした。
「それじゃぁこれからのアンタについて、ざぁあああっと説明する」
・・・は?態度が一変、なんかむかつく。
真っ白い髪に透き通った目は宝石のように赤い。
その目はどこか挑発的。
「これから女王陛下のところまで、俺の案内で行ってもらう」
「女王陛下?」
私の国に、女王様なんていたのかしら。
そもそも挨拶に行く義理が無い。
「なんで私がっ」
「説明が面倒だ。黙ってついて来い」
イライライライラ。
仕方なくついていく。
知らないヒトなのに、ついていっていいのかしら?
前をスタスタと、まったく振り向かずに歩くうさぎさん。
時折思い出したように「忙しい」と呟く。
声が低い。
森をひたすら進み、足が痛んできた頃、目の前が開けた。
「ここは・・・・どこ?」
二回目の言葉。
すると、うさぎさんが爽やかで、どこか不気味な笑みを浮かべ軽やかに振り向いた。
「不思議の国へようこそ、アリス」
うやうやしく頭を下げるうさぎ。
いつの間にか・・・・・「帰る」という疑念が消えていることには誰も気づかない ―――― 。
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こんな感じでやっていきます;
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