第36回:西洋中世史('21) | 放送大学院学習の記録~教養の意義を問い続ける旅路~

放送大学院学習の記録~教養の意義を問い続ける旅路~

2015年4月に修士選科生としてスタート。教養とは何か、なぜ必要なのか、人文学を通して追求していきます。

7年前に修士選科生になったとき、東洋史と日本史の科目はあったのですが、西洋史はありませんでした。

 

それに該当しそうな科目はあったのですが、西洋史観を見直すことをテーマにしたアフリカ史になっていました。

 

このため、西洋史の科目があったら受講したいと思っていたので、迷わず西洋中世史('21)を選択しました。

 

この科目はヨーロッパ中世社会の成立の過程を様々な観点から掘り起こしていきます。

 

具体的には修道院、教会、都市、城、農村が古代末期から中世にかけてどのように変遷したかを辿っていきます。

 

キリスト教が浸透するにつれて、各地では修道院を中心にして町や村が形成されて行きます。

 

そのような成立過程を実際に遺跡をもとに考証し、従来の文献中心の研究とは違った手法がとられています。

 

身分制社会の成立についても衣食住の観点から、聖職者、貴族、民衆の違いを明らかにする講義もありました。

 

その他にもペストの流行による死生観の変化を探るという文化の側面にスポットをあてる講義もありました。

 

政治史からでは見えない中世ヨーロッパ社会の実像が見えて非常に興味深い内容だと思います。