モドリッチの魂とリッピ時代のユーヴェを彷彿させるイタリアの不屈 | 52歳で実践アーリーリタイア

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52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

今朝(2024年6月25日)のユーロ「イタリアvsクロアチア」は伝説の試合になるかもしれない。

 

 

 

 

イタリアの戦術は、センターバックの2人とウイングバックの2人が縦横無尽にピッチを駈けまくる、なんともポリヴァレントな戦術で実に興味深い。

 

左ウイングのディ・マルコと右ウイングのディ・ロレンツォの活躍は想定通りですが、なんといってもイタリアの面白いところは、さらにその後ろのセンターバックのカラフィオーリとダルミアンが、神出鬼没で、前線に縦からストレート&スラロームで走り込んでくる点。

 

特にカラフィオーリが縦横無尽で「新しいスター誕生」といった感じ。ちょっと古いですが、かつてのドイツ代表のセンターバック、マティアス・ザマー的動きで相手を混乱させるのです。

 

そしてイタリアが絶対点を取らなければいけない最終盤の猛攻は、不屈の精神で勝利のメンタリティーを体現していたリッピ監督率いたユヴェントスのよう。

 

個人的にヨーロッパサッカーにハマったのは、1996年トヨタカップ「ユヴェントスvsリーベルプレート」を生観戦して、そのレベルの高さに驚いて以降。

 

当時のユヴェントスは怒涛のプレスで、相手チームの選手を一歩たりともボックスに入れないという究極のディフェンスと、デシャン(今のフランス代表監督)とユーゴビッチ、ディリービオ(懐かしい!)の中盤で中央を固め、ジダンが作り、デル・ピエロとボクシッチが仕留めるというパーフェクトなチーム。

 

今回のユーロでは、特に最後の最後で、イタリア代表のカラフィオーリの持ち出しからパスを受けたザッカーニが、まさにデル・ピエロゾーン(左ボックス45度の延長線上エリア)から、デル・ピエロのようなシュートで、同点弾を打ち込むという劇的な結果に。

 

これには痺れた。

 

(uefa.com)

 

一方のタレント揃いのクロアチア。モドリッチの衰えは、いかんともしがたい印象。

 

それでもPK外して「やっぱり」と思ったらこれもあっという間に点とって、リヴェンジするあたりは、さすがのモドリッチ。

 

モドリッチの素晴らしさは、その究極の技術(特に右アウト)はもちろんですが、モドリッチを超一流たらしめているのはその技術というよりも不屈のメンタリティー

 

特にクロアチア代表では、2018ロシアワールドカップでの活躍で圧倒的リーダーシップでチームを牽引し、率先垂範でハードワークして、周りの選手たちもモドリッチの気迫に押されるかのように力を発揮。

 

以上、ユーロをここまで観戦してきた感じでは、個人的推しのスペイン代表が優勝候補として順当そうに見えますが、力が均衡しているチーム同士なのでそう簡単にはいかないでしょう。

 

林陵平さん推しのスイス代表も相当に強いし、ホームのドイツ代表の復活も侮れない。そして鉄壁のフランス代表とイングランド代表は、底知れないタレントの質と量。特にフランスのカンテは表舞台から消えていたと思ったら、あっという間に「あのカンテが戻ってきた」という感じ。

 

もちろん、ポルトガルにオランダとベルギーも侮れない。

 

ますます、楽しみになってきたユーロ観戦です。