安倍首相退陣にみる内集団バイアス | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

わたしの場合、多様な視点を勉強すべく、体制側の人(安部首相シンパ)と反体制側(反安倍首相)の人、その他諸々の人を満遍なくTwitterやブログなどでフォローしているのですが、今回の辞任劇で安倍首相の実績評価をみるに、見事に内集団バイアス(※)爆発で非常に興味深い。

 

※内集団バイアス(身内びいき):自分が信じている(所属している)集団の意見だったら何でも肯定するというバイアス

 

 

しかも説得力あるなあと私が普段思う人でも、政治信条になると途端に体制・反体制に分かれるのは本当に不思議

 

世の中そんなに単純に敵味方で分けられるはずもないのですが、米国の共和党VS民主党の内集団バイアス分断同様、日本でも見事な事例満載。

 

単純な体制・反体制の内集団バイアスではなく、より俯瞰的に評論しているのは私の知る限り橋下徹さん、東国原英夫さん、池田信夫さんと、田原総一朗さんぐらいか。

 

あとは内集団バイアス、オンリー。

 

とはいえ、半分以上の人は、ある意味確信犯的に内集団バイアスにかかっているようにみせかけているのかもしれません。

 

内集団バイアス基準で評論した方が、注目を浴びて商売になるからです。

 

より過激に安倍首相を賛美するか、より過激に安倍首相を批判した方が、ネットでのアクセス数も増えるし、本も売れる、雑誌やテレビでも取り上げられやすい(=儲かる)という事です。

 

内集団バイアスは贔屓のスポーツチームぐらいにして、政治は安易に敵味方の二分論で物事を判断するのではなく「どの主張により説得力があるのか?」という視点で政策ごとに判断してもらいたいものです。

 

 

◼️追記:私的安倍首相の評価

昔の自動車雑誌NAVI風に○と✖️風に書いてみました(△は追加)。

 

*西日本新聞HP(8月31日)より

 

私は、株高・円安政策のお陰もあってアーリーリタイアできたこともあり、安倍首相には感謝しています。ありがとうございました。1日も早い病気の快復をお祈りしています。

 

○(マル):株高・円安傾向の定着(黒田日銀総裁の選任)。消費税増税。外交の安定。

 

✖️(バツ):公文書の管理等の透明性確保。成長戦略全般の失敗。行き過ぎた官邸主導(過剰忖度の防止)。感染症対策。

 

△(サンカク):平和安保法制(日本近隣地域以外の集団的自衛権行使に反対ですが、日米地位協定上=軍事的属国の立場上、法制化はやむなし)

 

青木理さんは、著書安倍3代で祖父(安倍寛)、父親(安倍晋太郎)と違って無個性で空気みたいな政治家と否定的に評しましたが、私は、古代中国の項羽と劉邦の劉邦みたいに、空気みたいで色がないところが彼の強みだったのではと思います。

 

 

 

 

 

 

次期首相は菅さんになりそう(8月31日時点の報道)ですが、小選挙区制で自民党派閥政治が弱体化し、更に野党が弱い状況では、次期首相も長期政権になる可能性が高そうです。

 

何とか野党にも頑張ってもらって合従連衡でもいいので、政権交代しあって政党同士で切磋琢磨していく政治になるといいかなと思っています。

 

 

*写真は、安倍首相の地元 下関 赤間神宮(2014年撮影)