環境問題のウソとホントウ その3「海水面上昇」 | 52歳で実践アーリーリタイア

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52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

これまでみてきた通り、海水面の上昇が一番深刻ということですが、ちょうどこのタイミング(2019年9月25日)で、IPCCが海水面に関する特別報告書を開示した。

それにしても、2013年開示の第5次報告書の排出ガスをこのまま排出し続けるとどうなるかという最悪のシナリオ「RCP8.5」よりも深刻な状況との報告。

これまでの想定よりも、南極やグリーンランドなどの氷床が大量に溶けて海に流れ出し、過去100年に比べて2.5倍のスピードで海面上昇するという。

*氷河は溶けても海水面は変わりなし(コップに浮かぶ氷と同じです)

この場合、2100年に最大の海水面上昇が最大で1.1メートルと、とうとう1メートル超となって、江戸川区と江東区が全部水没するというシナリオが現実的になったということ。

やはりそのまま水没させるわけにはいかないので、将来の日本人達が堤防を作ることになるでしょう。

すでに荒川の水面は地表よりも上にあるので、これが海からも同じ状態になるということ。

それよりも深刻なのは、サンゴ礁でできた島。ツバルなんかは有名ですが、日本でも沖ノ鳥島だとか南大東島だとか、先島諸島の竹富島に波照間島、黒島なんかは、珊瑚の島で標高がほとんどないので、水没してしまうでしょう。

これは日本の領海にも大きく影響してくるかもしれない。多分相当日本の領海が減ることになるでしょう。人工的な堤防を作って陸地を守っても、この方法は国際法的には認められていないそうですから。

この問題は実は地球科学的尺度においては、短期的な課題で、地球の歴史においては、今は氷河期(地球上に氷がある時代のこと)で、特に氷河期の間の氷期と氷期の間の間氷期という時代。そして次の氷期に向けて徐々に寒くなっている時代なんですが、これは時間軸が何100万年単位の話で、全く参考にならない。

人為的な影響がなければ地球の場合は200万年単位でおきる気温の変化幅が、たった200年単位でおきようとしているのが今の温暖化。

一方で、人間の技術革新の速度は実に速いので、この80年の間に二酸化炭素を固定化する技術や、意図的に雲を多く発生させて、太陽放射の反射を地球規模的に増やしていく(=寒冷化の方向の強化)だとかの既存技術が、コスト面の対策によって具現化する可能性も高いのではないかと思う。

したがって、出来るだけ二酸化炭素排出を抑えつつ、上記のような技術の低コスト化の技術革新に多額の投資をしていくということが、今後全世界的に取り組むべき課題なのではないかと思う。