日々是好日 森下典子著 映画も本も体験してほしい  | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

お茶の本ですが、お茶に興味がなくても、季節を感じる心、自然を感じる心、人生を感じる心、人間が生きていくとは一体どういうことなのか?深く考えさせらる著作です。


映画が良かったので、本も読んでみました。

文章を読むと映画における映像の季節感とまた違った、別の季節感を味わうことができます。

素晴らしい言葉たちが綺羅星のごとく輝いています。

毎日、通勤していると、あ、ちょっと肌寒くなったかな。言葉ではなく、体で感じる。

人に教わるのではなく、自分で気づく。

武田先生が「理由は問わない、まず形から覚えてほしい」と言ったその理由。

ちゃんとすべての理由、というかストーリーが、先生によって毎回組みあげられていて、それに主人公は、一つずつ気づいていく。

先生からは決して説明しない。

でも、何十年と通うことで、その全貌が目の前に現れてくる。毎回毎回、生け花・掛け軸・茶菓子・道具やその時の気温・湿度・明るさ・空気・天気・客の状況(というか気持ちの持ちようでしょうか)、全てがストーリー立てられている。そしてそれがおもてなし。全て気づかなくても、ちょっとしか気付かなくても「今そこにある」そして「今しかない」。これが一期一会なのでしょうか。

そんなお茶の世界に驚嘆せざるを得ません。