「永遠の0 (百田尚樹著)」を読んで思ったこと | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

私も例に漏れず、涙無しには読めなかった。飛行機乗りの宮部の生き様、戦争の現実、戦う男達の心意気・絶望感・敵であっても戦士同士の相手を敬う気持ち、などなど、人間として生きることの価値や素晴らしさを改めて実感できる小説。
一方で、日本人の特質というか、民族性のネガティブな部分も再認識。山本七兵の「空気の研究」や「失敗の本質―日本軍の組織論的研究」、そして現代の企業組織論に通ずる「猪突猛進」「無責任」「あいまい」「失敗を認めない」などのキーワードが、本書を読んでいても、現実の戦争の中でよく描かれている。またこれから読もうと思っている「空気の構造ー日本人はなぜ決められないのか(池田信夫著)」などにも多分同じ思いをするだろう。
いずれにしても、とてもデビュー作とは思えないストーリー展開をもって、小説としての面白さと相俟った「希有の傑作」といってもよい本。必読です。


最近宮崎駿の「風立ちぬ」を観たり、靖国神社の遊就館にいって、特攻隊の遺書や「零戦」や「桜花」などをみたので、本当に太平洋戦争って、一体どんな戦争だったのか?非常に興味深くなっている今日この頃。

一方で、この小説は、あくまで小説なので「ラバウル」「ガダルカナル」「レイテ戦」「沖縄戦」「特攻隊の現実」など、本当の所はどうだったのか、も冷静に勉強したい。

かつてWOWOWでも「ザ・パシフィック」という戦争ドラマをやっていて、とてもリアルにアメリカ海兵隊側からみた太平洋戦争を描いている作品もあるので、これもまたみてみたいなという感想。

何れにしても戦争とは何か、「永遠のゼロ」を通じて、また深く考えてみたい気分だ。