ホロコーストものというとお涙頂戴なものが多い中、本作は淡々と物語が進行していく。


主人公の、ただ生き抜くことに必死なさま。

ヒーロー性もなく、ただただ周りの人に頼りながらなんとか命をつないでいく。

この一瞬生き延びても、次の瞬間には命を奪われるという残酷さ。


いわずもがなナチスの残虐性。

(本作では描かれていないが)それに加担した日本に対する後ろめたさを感じる。


「シンドラーのリスト」や「ライフイズビューティフル」に比べると派手な演出はない。

しかし、監督のロマン・ポランスキー自身もユダヤ人狩りから逃れるために逃亡生活を送っていたことや、本作が実話を元にしていることからも、いかに当時の人々が生き延びることだけに必死だったか・・・、この映画がリアルに近いものであるということがひしひしと伝わってくる気がする。