野アザミの小さな棘に刺されたように

チクチク痛い。

私と母の関係性。

 

今年の母の日も、

実家に向かう堤防は、

アザミが一面に咲いていた。

 

自分の服より

母に似合いそうな服を

探す事が多かった。

毎年、ブラウスを贈った。

 

母は、気に入らないと

『持って帰って』と言った。

今まで贈ったブラウスは

着ずに、しまいこまれていた。

 

 

 

最近は、好物の食べ物にしている。

 

 

母からプレゼントをもらったり

洋服を買ってもらったことがない。

 

母は、

成人式の着物も知らん顔していた。

ひとりで京都着物ツアーに参加して

ひとりで決めてきた。

それがこれ。

悲しかった。

母が一緒に選んでくれると思っていた。

 

婚礼支度の着物も知らん顔していた。

父が地元の老舗に連れていってくれた。

半日ですべての着物を父と決めた。

 

これを不幸だとは思わないけど。

 

アザミの棘のようにチクチクと

今でも痛い。

 

なぜ母は私に何も買ってくれないんだろう。

 

母親って、娘のものを買いたいんじゃないの?

 

今年も、母の日の堤防は

お花畑のように賑やかだった。

 

 

小判草が揺れていた。

 

 

帰り道。

野アザミよ。

と語りかけてみる。。。