今日はスマート英会話の続編から始めましょう。

まず次の質問です。

Do you know Prime Minister Abe?

さて、この質問をアメリカ人に聞きました。

日本人:Do you know Prime Minister Abe? (安倍総理って知ってる?)

アメリカ人:No, I don't. Do you? (ううん。あなたは?)

日本人:Of course. (もちろん知ってるよ。)

アメリカ人:Really! You really know him?! (本当!本当に知ってるの?!)

あなたは、単に安倍総理のことを知っているのか聞いただけなのに、
何だかアメリカ人は妙に驚きながら、「本当?」「本当に知ってるの?」としつこく聞いて来ます。
さて、何かおかしいですよね。

くせ者は「know」という動詞を使ってこの質問をしたことなんです。
学校では、「know」は「知っている」と習ったはずですが、
こと人物に関しては、「知り合いである」「親しくしている」という意味になるのです。

では、この場合はどう言う表現で聞けば良いんでしょうか?

Do you know who Prime Minister Abe is?

です。

このように、「do you know who ~ is?」と聞く事によって、
「~のことを知っている?」と、ただ単に「知っている」か「知らないのか」を問う質問になるのです。


では次です。

お客さんが来ました。
あなたはお客さんに椅子にかけて下さいと勧めたいのです。
「どうぞおかけください」

Please sit down.

と、席をすすめていませんか?

しかし、これは学校の先生が生徒に向かって使う、
席につきなさい」というニュアンスです。
規則に従って席に座らせる、やや強制的な感じがします。

では、どう言って席を勧めたら良いのでしょうか?

Please have a seat.
Please have a seat, if you'd like.

これで、相手も気持ちよく席に着けることでしょう。


次です。

相手の意見やコメントの間違いを指摘する時、

You are wrong.

と言ってませんか?

きっと相手は、やや機嫌を損ねた表情をしているはずです。
なぜでしょうか?

この表現では、「あなた間違ってますよ。ダメですよ。」と、
相手の人間性や、モラルを非難しているニュアンスになるのです。
みなさんも、もしこういう言われ方をすると、ムッとしますよね。

では、どう言う表現で間違いを指摘するのが良いでしょうか?

I don't think that is correct.
それって正しいとは思わない。

I guess that is not true.
それって、ちょっと違うんじゃない?

というふうに、「you」「あなた」を主語に持って来ずに、
相手の言った意見やコメントをあくまでメインにして指摘しましょう。

また、「incorrect」や「wrong」という、
直接的な否定表現を避けて、
I don't think」と、自分に否定的主観を持って来たり、
that (it) is not」と、相手の意見・コメントを打ち消して、
correct」「true」「right」など、
肯定的な表現を残すと、聞こえ方もやわらぎます。

また、直接否定をせずに、

I don't understand.
私には理解できないのですが。
とか、
Excuse me, but I have a different opinion.
申し訳ないのですが、私は違う見解なんです。

と、異なった意見を相手に伝えるのも良い方法です。


ちなみに、
For your information,~
と、親切心で「念のために申し上げますが、~」と言ってませんか?

For your information, I've decided not to attend the convention.
念のために申し上げますが、私は展示会には行かないことにしました。

さて、これを聞いた相手は、いったいどういうニュアンスで受け取るでしょうか?
実は「こいつ、オレにケンカを売ってるのかな?」と疑ってますよ。

この「For your information」は、柔らかい表現ではなく、
「ひと言注意しておきますけどね、、、」と、
相手に釘を刺しておくニュアンスなのです。

こういう時は、
just for your information,~
と、「just」を付けるだけで、
「念のために注意しておくけどさ、」
と、やわらかくなります。
また、
Let me tell you that ~
Let me advise you that ~
などの表現で伝えるといいでしょう。