前回の更新が2017年…
今更ブログって感じにもなってますが、実際のところネタはあっても公開できないネタが多くて困ります。

この数年で3Dプリンタ―も普及して、自作する方も多くなり、国内メーカー、ブランドも増えたり減ったりする中、こんな内容を書くまでも無く専門知識を持った方が色々新しいものを作り出して下さるのでもう良いかと思ってました。

 

先日某SNSでのやりとりで「とにかく良く回転するのが大前提」

「回転力を上げて投げ出しを速くして欲しい」という無茶なオーダーをされる。といった話題で盛り上がりました。

以前から言われるあるあるなんですが、「軽いのに良く回る」よりたちが悪いお題です。

投げ出しに関する要素は色々ありますが、まず一番に影響するのが

「慣性モーメント」
慣性は慣性の法則の「慣性」ということで

物体に外部から力がはたらかないとき、または、はたらいていてもその合力が 0 であるとき、静止している物体は静止し続け、運動している物体はそのまま等速度運動(等速直線運動)を続ける。

にモーメントつまり回転運動ということで

回転していないものは静止し続け、回転しているものは等角速度で回り続ける

つまり同じ回転数で回転し続けるということで

 

慣性モーメントが大きいものほど回りにくく、止まりにくい

 

という話です。この辺りはリワインドさんのシュトパン特集でめっちゃ語られてるのでご参照ください。

一応慣性モーメントの基本公式は

 

質量×半径2[kg・m2

 

となります。

実際は形状、体積の影響を含めて計算する必要がありますが

基本的に質量に比例し、半径の二乗に比例して増える。

大きいヨーヨーほどとりあえず良く回るのはこの性質からです。
1g増やすより直径1㎜増やす方が慣性モーメントが大きくなるということです。

 

バイメタル機種が基本的にリムを最外周に設計されるのはこのためです。

形状の部分を省略してしまいましたが、同じ直径のヨーヨーなら少しでも外周に重量を置くことで慣性モーメントが大きくなるという理屈です。

なので「軽いのに良く回る」意外となんとかなるものなんですが

 

投げ出しとなるとこの慣性モーメントを大きくすることが地味に問題になってくる訳です。

ちょっと長くなったので次に持ち越します。