ポルシェの中古車の値段が上がっています。
特に993モデル以前の空冷エンジン車は言うまでもないのですが、それ以降の水冷エンジンモデルについても、少しづつですが、上がっています。この一年でも10%弱程度上がっていると思います。そもそもポルシェは値引きが無いので中古車価格も高く保たれていました。しかし、ここ数年は円安進行による新車価格の高騰、コロナによる新車供給不足もあり、中古車価格も上がってしまっています。もう一つの要因として、日本の中古車は程度が良いものが多いので、海外に輸出されるものもある、ということです。ポルシェというアイコンは世界共通ですので、輸送費や関税などを考慮しても安ければ、輸出用に買われていきます。これは特に2012年頃のアベノミクス初期に顕著に見られましたが、為替が一気に円安に振れ、国内価格が変わらなかったときに、北米やヨーロッパ、特にドイツの方々が日本の空冷911をかなりの数輸出してしまいました。日本の911は整備状況も良く、走行距離も少ないのでそれも一因だったと。一説によると日本の空冷911は半分持って行かれたとの事です。特に930ターボ等は相当数買われてしまい、国内に残っている車は暴騰しました。ほぼ倍の価格になりました。
騒音規制も年々厳しくなる他、2030年にはガソリン車の新車販売がヨーロッパで禁止される事もあり、ピュアガソリンの911は早くも投資対象になりつつあります。
という事で、今後しばらく、または永久にポルシェの中古車の値段は下がらない、または上がって行く可能性が高いと思われます。
