ぴろり~ん。


携帯に届いた1通のSMS。
開いてみたら、3か月前くらいに仕事を求めて首都ワガドゥグに上京していった元ご近所さんからだった。


彼は、お父さんは歯医者、お母さんは看護師というある程度裕福な家の息子できちんと学歴もあるが、なかなか仕事につけず、6年くらい無職のたしか29歳。
学歴があるからこそ、ある種仕事を選んでいるということもあり、家族がある程度お金があるから無職でも生きていけるということもあり、長いこと無職。


でも、性格はとてもいいし、以前はあたしの職場で研修生もやっていて(あたしが来た時にはもう終わってたけど)その時仕事ぶりの評判もすごくいい。


そんな、彼から木曜日にワンギリが携帯に来たので、電話でひさびさに話した。
(お金が無い人とか、若い子は電話したい時、よくワンギリしてくる)
仕事はあいかわらず見つからず、大変だけど元気とのこと。


そんな電話をした2時間後くらいに、彼からSMSが届いたのだ。



内容は



「あきこ。お願いがあります。Telcel(ブルキナの携帯キャリアの1社)のユニテ(プリペイドのチャージ)500CFAください。ありがとう。」

(ちなみに500CFAって、日本円で約100円。こっちでどんくらいの価値かと言うと500mlのコーラ1本プラスバナナ3本買えるくらいの値段。)




・・・。





何それ。






ブルキナベにお金や物をねだられることは、別にめずらしいことではないけれども、携帯にこんなSMSが来たのは初めてだ。





お金をねだられたことにむかついた訳でも、知り合いからこんなメールが来たことが悲しかったわけでもなく、



なんか、単純に




なにそれ。




と思った。






こっちの人は、人にお金をねだることになれているし、お金のある人が無い人を助けるという文化だけど、人にお金をねだるなら、もうちょっと頼み方あるでしょーと思ったのです。



もしね、電話でね頼まれてたら、払ったかもしれない。
目の前で頼まれたら、買ってあげたかもしれない。
SMSにもう少し、理由が書かれていたら払ったかもしれない。






同じ職場の仲良しマダムレア(彼のことも知っていて、彼をかわいがってた)に、「こんなメールが昨日きたよ~」と言って、見せたら「で、あきこあげたのチャージ?」と笑っていた。


「ううん。あげてない。」と言ったら、「ふーん」と笑っていた。


まぁ、要はブルキナベにとっては大したことない話な訳です。
そして、彼もきっと私がシカトしたことに対しても、特に何も思ってないでしょう。
もし、あたしがユニテあげたとしても、それに対してすごく感謝するわけでもなく、ラッキーくらいなんでしょう。




だから、きっとわたしもSMSをよんで「なにそれ」と思ってあっさりシカトしたんでしょう。






「気軽に人にお金をねだってはいけませんよ。」





と私は思います。(いや、日本人だったらみんなそう思うでしょうけどね。)