安倍元総理暗殺事件と岸田総理爆弾テロに用いられた銃と爆弾は素人が簡単に作れるような代物ではないようだ。しかし、用いられた爆薬は、両者とも国内で誰でも容易に入手できる黒色火薬だったということだ。

しかし、黒色火薬は取り扱いが難しいため、現在世界中で日本だけが発破作業に黒色火薬を用いているのだそうだ。(他の国は安全性の高い別の火薬を使っている)
玩具用黒色火薬製品から黒色火薬を集めるには大変な費用(100万円ぐらい)と労力が必要になるそうだ。(鉱山で使用される黒色鉱山火薬なら現場で少しづつ集めることは可能だそうだ)
事件の容疑者は2人ともそんな資金を持ち合わせているようには見えない。
しかも、玩具用黒色火薬は吸湿性があり変質しやすい。燃焼反応速度が速すぎて銃の発射薬には適さない。などの点が指摘されている。
今回は、木村容疑者の手製爆弾について詳しく考察されている。山上容疑者の手製銃については次回(次号)ということだ。
ちなみに、手製爆弾より手製銃の方が技術的には高度なのだそうだ。

照井氏は木村容疑者が「爆破秒時」を知らなかった疑いがある。そのことから爆弾は容疑者自らが作ったものではなかったのではないかと指摘している。
もし知っていたなら(本当に岸田首相に危害を加えるつもりだったなら)、投げた直後に爆発するようにセットしなかったのか。もしくは、事前に現場にセットしておいて、自身が現場から離れた後に爆発するようにセットしなかったのか。
実際に爆弾を製造したのは70年代、80年代に爆弾テロを起こした過激派の残党ではなかったのかと照井氏は疑っている。