奈良県警は2月13日山上容疑者を送検して捜査を終結させた。
しかし、事件を徹底検証した結果「三つの死角」が浮上した。
①安倍氏の前頸部に当たった弾の弾道は合理的説明がつかない。
押収した手製銃での発射実験も不可能。
②事件発生から病院搬送まで約50分かかり、あまりに遅すぎる。
「緊急搬送」が警備計画に組み込まれていなかった。
司法解剖に当たったのは若手の(経験の浅い)教授だった。
③現場検証が行われたのは発生から5日後だった。遅すぎる。
安倍氏の身体に当たった3発の銃弾のうち2発が未発見。
事件現場の検証をする前に試し打ち現場の検証をしている。順序が逆だ。
奈良県警奈良西署(現場の警備担当)は当時、銃弾の紛失事件を抱えており、容疑を掛けられた巡査長がうつ病を発症していた。しかし実は冤罪だった。
銃撃事件の捜査と、この内部の不祥事への対応が同時進行していた。操作に十分な人員が充てられたか疑問である。
捜査機関は詳細な報告書を作成し、公開するべきだ。
検証できないことはできないと明らかにするべきだ。