長崎に行った

ふたりだけの旅行


旅行から別々の家に帰るのは何度経験してもさみしい

朝から夜までずっと一緒で
ずっと手をつないで
一緒に眠ったのに

今は隣にいない


だけど、こんな思いをするのもあと少し

ふたり離れて暮らしているときの旅行はきっとこれが最後だ

そう思うと、こんな淋しさも貴重な気がする




唐突に夏が終わって秋が来る

いつだって夏の終わりは何だかもの悲しい


もうすぐ三年になるね

初めて手をつないだ日から
私の彼はバンドをやってる



私と彼が出会って繋がったきっかけは音楽で

たぶん世界中どこを探しても、こんなに好きなものがぴったり合う人は見つからないだろう


ローリングストーンズやデヴィッド・ボウイ

私がとても大切にしてきた音楽を彼は私以上に好きになってくれた

彼からもたくさんの音楽を教えてもらってお互いにたくさんの音楽を共有して

私たちの人生にはいつだって音楽がある


銀杏ボーイズのライブを一緒に見に行かなかったら

彼にバンドに誘われなかったら

きっと今のふたりはないだろう



そして彼は強すぎる愛情や想いを自分の音楽で表現できる人

そして音楽を介して人と繋がれる人

彼だけが持ってる才能だと思う



彼が作った新曲を聴いてドキドキした

あまりにも私の好きなロックンロールだったから

愛が溢れる歌詞も宝物みたいに愛しい



バンドをやってるあなたが好き

今を思いきり音楽に捧げてね
過去も未来もなく

ただその瞬間に生きている


純粋にそんな時間があるとするなら

それは特別な人と愛し合ってる瞬間だけだ





美しく生きて死ぬ

人間であることを謳歌する


それは人生の目標と呼ぶにはあまりにも観念的でもしかしたら空虚かもしれない


だけど、死に向かって生きてる私たちがそんな矛盾と闘うには


それしかないのではないかしら






春は自分が自分でなくなるような

そんな感覚がある


あなたにつかまえていてほしい