綾巴の順調さは阿弥の耳にも入ってきていた。
マネージャー)「どうやらこのままで行くと4時間の頭でゴールらしいよ!」
阿弥)「凄いよ…でもギリギリじゃん!!」
マネージャー)「予想以上に速いからだよ!」
阿弥)「しかし綾巴のファンだからってワザと仕事入れてまでこなくても…」
マネージャー)「いや~偶然!偶然!」まもなく到着するのにドキドキしてるのはどちらかと言うとマネージャーの安藤だった。
綾巴は30キロまできた。
綾巴)「あともう少し!」
玲奈)「まだまだ元気だね!オーバーペース心配したけど大丈夫そうだね!」
綾巴)「玲奈さん、早く歌いたくて、歌いたくて…」なんだか楽しそうだった。しかし35キロにかかった頃だった。
綾巴)「あっ…!」と勢いそのまま前にひっくり返ってしまったのだ。そのまま綾巴は動けなかった。
どうやら何かに躓いてしまった様だった。
玲奈)「綾巴!大丈夫?」玲奈の顔は青ざめていた。
ようやく顔をあげた綾巴は今にも泣きそうな顔をしていたがぐっとこらえてゆっくり立ち上がった。
そのまま歩き出した足から血が流れていた。治療を拒み黙って歩きだそうとしたがあまりのケガの状態にスタッフも慌てて綾巴を止めて治療をした。
玲奈)「これじゃ無理だよ!止めよう!」
綾巴は痛みを堪えてるのか黙って頭を横に振った。
ようやく名古屋に着いた阿弥はゴールの栄のサンシャインの前にいた。そこには優と涼花と玲麗がいた。
涼花)「阿弥ちゃん!久しぶり~」
阿弥)「涼花~久しぶり~」と久々に会って抱き合った。そして隣にいた玲麗に
阿弥)「玲麗ちゃん?慣れた?」
玲麗)「はじめまして!阿弥さんに会えて嬉しいです。舞台見に行きました!」
阿弥)「え~うれしい~」とそんな会話していたが
優)「阿弥…久しぶりは俺もだろ?」
阿弥)「優…なんで?」
優)「久々の挨拶がそれかよ~」
阿弥)「冗談よ!頑張ってるね?菜々とはどう?」
優)「あははは~こっちが聞きたいよ!」
阿弥)「なんかあったの?」と聞こうとしたら、
スタッフの声が聞こえみんな黙ってしまった。
やり取りしてる会話を聞いて、
阿弥)「私、綾巴のとこ行く!場所教えて下さい。」
優)「俺も行く!」場所を聞き4人で向かった。
痛みを堪えて黙っていたが
綾巴)「負けないんだから…」と立ち上がって再び歩きだした。