スタートの朝4時に起きて体を軽く動かし、ご飯も食べ準備万端かと思えた咲良だったが…
実は右足に違和感がありそれを黙っていた。
咲良)「私が初めから諦めていたら、新生MUSEはしずんちゃう…私は初代センターだから負けないんだ!」そう玲奈に話していた。
そして7時…メンバーが拍手して咲良を送り出した。
右足にはテーピングをし痛み止めも飲んで走りだした。
最初の5キロは痛みも感じずゆっくりではあったが順調だった。
咲良)「ありがとう~」と手を振る余裕もあったが10キロ過ぎた辺りから嫌な違和感を感じてきた。
15キロの休憩所でアイシングを入念にしていたが中は見えないようになっていたが中ではかなり厳しい顔つきになっていた。
玲奈)「咲良ちゃん!大丈夫?棄権したっていいんだよ!」その言葉を聞いて
咲良)「止めません!半端な気持ちでは走ってません。玲奈さん、もうその言葉は言わないで下さい!」そんな咲良の強い気持ちを思い、
玲奈)「もしこちらからみて限界なら止めるから…」
咲良)「わかりました!行きます。」中からでた咲良は再び笑顔で走りだした。
中間地点を3時間で通過したが痛みが増してきてるのが感じるぐらいペースも落ちてきた。
25キロでの休憩所では痛み止めを打ってまでも走りきろうとする姿を玲奈は見て涙がでた。
玲奈)「まさかここまで過酷なことして…ゴメンね!」
咲良)「止めて下さい!私自身が決めた事なんですから…」
そんな言葉とは裏腹に休憩が終わったって最スタートしたがもう走れる状態ではなかった。
沿道から声援受けた時は笑顔で答える所はさすがプロ。しかしかなり厳しい状態。なんとか30キロまできたがもう太陽が真上に登り、3月とはいえ、日差しが強かった。
顔の表情を隠すためにサングラスをして走った…いや歩いていた。
残り10キロを切ったが歩いたり止まったりを繰り返していた。
咲良の限界はすでに超えていて玲奈、今村、トレーナーと35キロの休憩所で話し合いをしていた。
今村)「もう止めよう…これ以上は危険だ!」
玲奈)「はい!私もそう思います。しかし咲良ちゃんの強い気持ちを私は止めることはできません。」
今村)「トレーナーからは?」
トレーナー)「確かに限界です!しかし本来なら前に進むことすらできないはずなんですが、強い気持ちがあるんですよ!前に進むんです。」
そして今村が決断した。