この曲のタイトルは、いくつも意味がかかっているように思う

①閑古鳥という言い回しから、物悲しさを表現(心)

②閑古鳥はカッコウの別名なので、首がない事から不恰好という意味合い(身体)

③首なし鶏マイクの象徴である、生への執念


以下、青字は

出典:米津玄師/首なし閑古鳥/作詞:米津玄師/作曲:米津玄師


曖昧な歌ばかり積んで

声が震えて仕方がないが

そんなのもうどうでもよくて

黒い涙で雨曝し


ああ ああ 口を開けば灰になっちゃった

冷たい灰になっちゃった 言葉にならないな

ああ ああ いつか頭は呆けて落ちてった

小さいまんまで落ちてった 恥ずかしくなるような


自分の声でコミュニケーションがとれず、

不恰好な自分を隠すようにしてきた。

怖くて仕方がないけど、それよりも、

感じた苦しさや醜い自分を

曝け出してたくさんの人に自分を見てもらいたい、

自分の存在を認めてもらいたいと思ったんだ。


思いを言葉にすると、途端に嘘っぽくなって

心がシラけてしまう。

分かり合える言葉が見つからない。

分かり合う術も持てないまま、

頭は知覚も鈍って情けなく落ちてった。


愛されてるのは確かでないから

形になって欲しいけど

どうにもこうにも あんまりな嘘だ

一つになんて なれないまま


きっとわかってる 汚れた酸素が

二つの間にある事を

どうにもこうにも 心があるのさ

優しい梅雨が降ればいい


愛されたいのは 悲しくなるから

見つめていたくはないけれど

あなたによく似た言葉探しては

灯りを焚いて話がしたい


なんとも歪な形で生まれて

成す術なんてなかったけど

あなたによく似た心があるのさ

それさえ確かであればいい


他人と完全に分かり合う事なんてできない。

そんな事は無理なんだって知ってる。

私とあなたの間には、どうしても分かち合えない

「汚れた酸素」がある。

でも、分かり合いたいって気持ちが確かにあるから、

自分がどうあるべきか考えたい。

「汚れた酸素」をゆっくり浄化するような

優しい梅雨が降ってほしい。


誰にも自分を理解してもらえないのは悲しい。

他人と完全に分かり合える事はないって知ってるけど

少しだけでも分かり合いたいんだ


生まれた時から不恰好な姿で

どうする事もできないけど、

あなたと同じように感じる心も確かにあるんだ

その小さな光があるから大丈夫